住宅工法の種類14選!それぞれの特徴やメリット・デメリットを徹底比較

住宅工法の種類14選!それぞれの特徴やメリット・デメリットを徹底比較

家づくりでは、住宅の工法選びも重要なポイントです。

工法自体に優劣はありませんが、理想の家を建てるには、自分たちに最適な工法を選ぶ必要があり、それぞれの特徴を把握しておかなければなりません。

そこで今回は、住宅工法の種類について解説していきます。
それぞれのメリットやデメリットを含め比較していますので、家づくりを検討中の方は、ぜひとも最後までお付き合い下さい。

そもそも住宅工法とは?

住宅工法とは家の躯体を作る方法のことで、工法ごとに使用する素材や構造が違います。
現行の基準に沿っていれば、耐震性能についてはそれほど大きな違いはありません。

ただし、建築費用や住宅性能、増改築のしやすさなどは工法ごとに違いがありますので、それぞれの特徴を把握することが理想の家づくりの近道となります。

注意点として、建築会社により住宅工法の呼び方が違う場合がありますので、不明な点は曖昧にせず確認するようにして下さい。

住宅工法の種類14選の一覧比較表

ここでは、住宅工法14種類を一覧比較表でまとめました。

構造工法名メリットデメリット
木造木造軸組工法設計の自由度が高い職人による品質のばらつき
木造木造枠組壁工法高気密・高断熱で耐火性が高い間取りの自由度が低い
木造木造ラーメン工法耐震性・デザイン性が高い建築費用が高い
木造木造軸組パネル工法耐震性が高い窓の配置に制限がある
鉄骨造鉄骨ユニット工法規格化による品質の安定規格化により設計自由度が低い
鉄骨造鉄骨組工法設計の自由が高い熱に弱い
鉄骨造軽量鉄骨造耐震性が高い熱に弱い
鉄骨造重量鉄骨造防音性が高い軽量鉄骨造に比べ割高
鉄筋コンクリート造(RC造)鉄筋コンクリート造(RC造)遮音性・耐火性が高い建築費用が高く、工期が長い
SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート構造)SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート構造)遮音性・耐久性が高い建築費用が高く、工期が長い
プレハブ工法ユニット系規格化による品質の安定規格化により設計自由度が低い
プレハブ工法コンクリート系耐火性・耐震性が高い建築費用が高く、工期が長い
プレハブ工法木質系工期が短い防腐・防蟻処理が必要
プレハブ工法鉄骨系規格による品質の安定熱に弱い

※木造・鉄骨造を問わず、現在では工場生産の部材を使うことが一般的ですが、プレハブ工法で分けて記載しています

工法の種類や数は多いものの、戸建て住宅に用いられる工法はある程度限られているため、そこまで悩む必要はありません。
重要なポイントは、自分たちの建てたい家に適した工法を選ぶことです。

また、建築会社により得意とする工法が異なりますので、建築会社を選ぶ目安とするのもよいでしょう。

住宅工法の種類と特徴①:木造

木造は、構造耐力上主要な部分に木材を用いる工法のことです。
戸建て住宅では最もポピュラーな構造であり、戸建て住宅における木造率は90%と、多くの方に選ばれています。
日本の気候や風土に適した工法であり、コストパフォーマンスの高さも魅力の一つです。

工法ごとの違いは以下の通りです。

・木造軸組工法(在来工法)

・木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)

・木造ラーメン工法

・木造軸組パネル工法

順番に解説します。

木造軸組工法(在来工法)

木造軸組工法は、日本古来の伝統工法を簡略化・発展させた工法で、在来工法とも呼ばれています。
設計の自由度が高く、取扱い業者が多いことが特徴でありメリットです。

一方で建築会社による品質のばらつきはデメリットといえますので、建築会社選びには注意しなければなりません。

木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)

木造枠組壁工法は、2×4インチなどの木材による枠組に構造用面材を接合し、頑強な六面体構造を形成する工法であり、ツーバイフォー工法とも呼ばれます。

規格化による安定した品質が特徴であり、耐震性や耐火性の高さがメリットです。

一方、規格化により間取りを変更しにくい点がデメリットといえますので、豊富なラインナップを備えた建築会社を選びましょう。

木造ラーメン工法

木造ラーメン工法とは、柱と梁を強固に接合することで、壁や筋交いを少なくする工法のことです。
耐震性が高く設計自由度が高い点がメリットに挙げられます。

一方で、他の木造構造に比較して、建築費用が高いことがデメリットに挙げられます。

木造軸組パネル工法

木造軸組パネル工法は、木造軸組工法と木造枠組壁工法を組み合わせた工法です。

設計の自由度と気密性・断熱性能の高さがメリットに挙げられます。

一方で、建築会社により品質や価格にばらつきが出ることに注意が必要です。

住宅工法の種類と特徴②:鉄骨

鉄骨造は、建築物の躯体に鉄製や鋼製の部材を用いる構造を指します。
戸建て住宅で用いられるのは軽量鉄骨が中心ですが、大手ハウスメーカーを中心に取扱い業者も豊富です。

工法ごとの違いは以下の通りです。

・鉄骨ユニット工法(ラーメン構造)

・鉄骨組工法

・軽量鉄骨造

・重量鉄骨造

順番に解説します。

鉄骨ユニット工法(ラーメン構造)

鉄骨ユニット工法は、柱と梁を一体化させた骨組みで支える構造です。
耐久性と耐震性の高さがメリットであり、規格化による品質の安定にも期待できます。

一方で、箱型のユニットを組み合わせるため、間取りやデザインの制限があることがデメリットです。

鉄骨組工法

鉄骨組工法は、基本的に木造軸組工法と同じ構造で、素材を鉄で作る工法です。
耐震性に優れ、設計の自由度が高いことがメリットに挙げられます。

一方で、火災などの熱に弱いことがデメリットになりますので、注意が必要です。

軽量鉄骨造

軽量鉄骨造は、柱や梁などの建物の骨組みに厚さ6mm未満の鋼材を使用します。
主に戸建てや低層のアパートで用いられ、耐震性の高さや品質が安定していることがメリットです。

一方、熱による影響を受けやすいので、火事の時に倒壊のリスクがあります。

重量鉄骨造

重量鉄骨造は、骨組みの骨材に厚さ6mm以上の鋼材を用いたものを指します。
軽量鉄骨造に比べ、間取りの自由度が高く、より耐久性に優れる点がメリットです。

一方、建物自体の重量が増えるため、地盤改良が必要になるなど、建築費が高いことがデメリットといえます。

住宅工法の種類と特徴③:鉄筋コンクリート造(RC造)

鉄筋コンクリート造は、柱や梁などの骨格部分に組み上げた枠組に鉄筋を配置して、コンクリートを打ち込んで造る工法です。
変形しにくく、高い耐久性が特徴ですが、戸建て住宅に用いられることは多くありません。

遮音性・耐火性に優れる一方、建築費用が高く、工期が長いことがデメリットです。

住宅工法の種類と特徴④:SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート構造)

鉄骨鉄筋コンクリート造は、鉄筋コンクリート造の中心箇所に鉄骨を内蔵した構造のことです。

鉄骨造のしなやかさと、鉄筋コンクリート造の耐久性を備えていることが特徴であり、高い耐久性を備えています。

基本的に中高層の建物に用いられる工法であり、戸建て住宅では費用対効果が合わないため、候補から外れるケースがほとんどです。

住宅工法の種類と特徴⑤:プレハブ工法

プレハブ工法とは、建物の一部またはすべての部材を工場で製作し、建築現場で組み立てる工法のことです。
主要構造に使われる建材の種類により、以下の通り分類されます。

・ユニット系

・コンクリート系

・木質系

・鉄骨系

順番に解説します。

ユニット系

ユニット系は、床・壁・天井だけでなく、設備部品や内部造作も含めて工場で取り付ける工法です。
大半の作業を工場で済ませることが特徴で、品質の安定と工期が短いことがメリットといえます。

一方で、規格化による間取りの制限や、完成後のリフォームが難しい点に注意が必要です。

コンクリート系

コンクリート系は、工場で生産されたコンクリートパネルを用い、床・壁・屋根などを組み立てる工法です。
コンクリート系プレハブ住宅は、耐久性・耐火性・耐震性・遮音性の高さが特徴でありメリットです。

一方で、建築費用が高く工期が長い点がデメリットといえます。

木質系

木質系は、木材の枠組みに合板を張ったパネルを工場で生産し、現地で組み立てる工法です。
工場生産の割合が高いことが特徴であり、品質の安定化や工期の短縮に期待できます。

一方で、間取りやデザインの制限についてはデメリットといえるでしょう。

鉄骨系

鉄骨系は、軸組工法と壁工法を併用した工法です。
鋼材は工場である程度溶接しているため、現地での組み立てはボルトの固定など職人の腕に左右されにくいことが特徴です。

規格化による安定した品質がメリットですが、熱に弱い性質があるため耐火被覆などの対策が必要です。

注文住宅を建てる際の工法はどれがおすすめ?

工法自体に優劣はありませんので、自分たちの建てたい家に合った工法を選ぶことが重要です。

「どんな家に住みたいか」や、「どんな風に暮らしたいか」を考えた上で、理想の家の実現に適した工法を考えましょう。

もちろん家づくりには予算がありますので、コストパフォーマンスについても考慮しなければなりません。
建築費用と住宅性能の両立を考えると、多くの方に選ばれている木造がおすすめの選択肢といえるでしょう。

また、住宅の工法選びに迷った時は、専門家に相談することをおすすめします。
理想の家の形は人それぞれ違いますので、専門家の意見を取り入れることで、自分たちが建てたい家に適した工法が見つかるはずです。

まとめ:住宅工法はコスト面も考えて選ぼう

どんな家に住みたいかを考える際に、住宅工法を把握しておくことは、理想の家を実現するための近道です。
それぞれに特徴がありますので、自分たちの暮らしに合ったものを選びましょう。

また、家づくりではコストパフォーマンスも重要な要素です。
住宅工法による建築費用を考えながら、住宅性能や間取り・デザインの優先順位を決めることをおすすめします。

アイフルホームでは、お客様のご希望に合わせた豊富な商品プランを用意いたしております。
構造や工法のことなど、家づくりにお悩みの方はお気軽に相談会へ足をお運び下さい。

※金利や制度は2022年3月時点のものです。

コラム監修者情報 木場昌也

コラム監修者情報

木場昌也

二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟

入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。

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