住宅ローンの金利タイプってなに?
金利タイプごとの借り入れ方法・注意点まとめ

今回は、これから住宅ローンを借りる方に向けて、金利タイプごとの特徴とメリット・デメリットをご紹介します。借入先や借り入れ方法もそれぞれ異なるため、1つずつ解説します。この記事を最後まで読めば、住宅ローンについて深く理解できるはずです。専門用語を使わずシンプルにまとめるので、安心して読み進めてみてください。

住宅ローンの金利タイプにはどんなタイプがあるのか?

住宅ローンは簡単に言えば金融機関からの借金です。建物や土地にかかる代金を金融機関に立て替えてもらい、それを月々数万円ごとに返済していくのが特徴です。しかし、ご自身が選択する金利タイプによって月々の返済だけではなく利息も変わってきます。まずはそれぞれの金利タイプごとに理解を深めましょう。

全期間固定型とは?

全期間固定型とは完済するまでの全期間、金利が固定されているタイプです。金利が変動することがないため、月々の返済額も固定されるのが特徴です。金利も固定金利ということで、安定した職業のサラリーマンなどにおすすめのタイプとなります。

▼メリット
全期間固定型は金利が固定されているため、原則として月々の返済額が変わりません。そのため、数年数十年と返済していく住宅ローンにおいては、精神衛生上の安定にも繋がります。特に完済まで安定した生活を送りたい方に最適です。
▼デメリット
全期間固定型は金利が少し高めに設定されています。完済までのリスクが少ない分、利息は多く払うことになるでしょう。そのため、返済総額を低く抑えたいという方にとっては少しハードルが高くなるかもしれません。

変動金利型とは?

変動金利型とは完済までの期間、金利が変動する可能性のあるタイプです。金利が変動してしまうため、その影響をダイレクトに受けるのが特徴です。金利については変動金利ということで、こちらも収入が安定しているサラリーマンにおすすめのタイプとなります。

▼メリット
変動金利型は金利が少し低めに設定されています。完済まで金利が上がらなければ、返済総額も少なく抑えられるのが特徴です。多少のリスクはあるものの、金利がより安くなる可能性も見越して借りられるという点は魅力です。
▼デメリット
変動金利型は金利が変動するため、月々の返済額が変わってしまう場合があります。当然ながら、その度にストレスとなることもあるでしょう。金利の変動幅に関しては限度が設定されているものの、市場変動の影響を受けやすい点は注意が必要です。

固定期間選択型とは?

固定期間選択型とは固定金利と変動金利の両方を選択できるタイプです。一定期間は固定金利で、その後は変動金利を選べるのが特徴となります。当然ながらリスクもある一方、両方の魅力を享受できる点では選択する価値も十分にあるでしょう。

▼メリット
固定期間選択型は全期間固定型よりも金利が低く設定されている点が魅力です。そのため、一定期間に限られるものの、全期間固定型よりも安い金利で借りられます。その後、変動金利型に移行した時点で金利が下がっている場合、変動金利型と同じように返済総額を抑えられます。つまりは両方の良いところを活用できるわけです。
▼デメリット
固定期間選択型は全期間固定型から変動金利型に移行した際、金利が上昇していた場合はその影響を受けてしまいます。そうなれば返済額が増えるだけではなく、月々の負担も増えてしまうでしょう。その点を考えた返済計画が必要です。

住宅ローンの借入先の選択肢

住宅ローンは借り入れ先によっても選択できるものが異なります。その種類には主に民間ローンとフラット35、財形住宅融資などがあります。これら借入先をどこにするかによっても住宅ローンの計画が変わってくるでしょう。まずは自分のライフスタイルに合った借入先を選ぶことを優先してみてください。

民間ローンとは?

民間ローンとは普段私たちが使用している銀行などを指します。多くの場合は身近な金融機関に相談して住宅ローンを組みます。豊富な選択肢が用意されているだけではなく、金融商品も豊富なので自分に合ったものが見つかる可能性が高いです。迷った場合はいつも使用している銀行などに相談するのが良いかもしれません。

▼メリット
民間ローンは各金融機関が提供しているため、豊富な選択肢があります。そのため、返済計画を立てる際に複数の金融機関に相談しておくことで、より自分に有利な条件を選べます。もちろん、民間ローンは身近なところにも多々あるため、相談しやすいのも魅力です。
▼デメリット
民間ローンはそれぞれの金融機関が提供しているものなので、利益最優先となります。そのため、金融機関によっては返済能力がないと判断した場合、審査に落ちてしまいます。特に民間ローンは審査が厳しいので、入念な準備が必要です。

フラット35とは?

フラット35は住宅支援機構が提供している住宅ローンとなります。原則固定金利とされ、35年契約で支払っていくのが一般的です。団体信用生命保険への加入も任意であり、審査にも独自の基準が用意されているのが特徴となります。

▼メリット
フラット35は借り入れした時点で金利が固定されます。そのため、安定した返済計画を立てたい方におすすめです。また、保証料が不要であることはもちろん、所得に関する制限も明確にされています。その他、団体信用生命保険を選べるのも利点です。
▼デメリット
フラット35は金利が比較的高く設定されています。原則として固定金利が採用されているため、金利がそもそも高い傾向にあるのです。また、金利が低くなっても返済総額は変わりません。その他、住宅ごとに独自の基準があるため、審査が少し特殊なのも注意が必要となるでしょう。

財形住宅融資とは?

財形住宅融資とは返済の開始から終了まで、5年ごとに金利を見直すタイプの借入先となります。そのため、常に市場変動の影響を受けるのが特徴です。

▼メリット
財形住宅融資は民間の金融機関に比べて金利が低めに設定されています。また、保証料だけではなく事務手数料などもかかりません。そういう意味では融資当初の経済的負担を軽減したい方におすすめです。
▼デメリット
財形住宅融資は5年ごとに金利の見直しが実行されるのですが、原則として見直し後の金利に上限が設定されていません。つまり、金利が大幅に上昇した際には大きな負担となる場合もあります。そのため、安定した返済をしたい方には不向きです。

住宅ローンの借り入れ方法の種類と注意点

住宅ローンは借り入れ方法もそれぞれ異なります。かつては一家の大黒柱だけが返済するという形が一般的でしたが、近年は結婚しても共働きする方も多くなっています。そのほか、生活様式はそれぞれ異なるため、借り入れ方法もご自身に合ったものを選ばなくてはなりません。

ペアローンとは?

ペアローンとは文字通り配偶者などとペアで組むローンとなります。1人で組むよりも2人で組むことになるため、返済計画の安定感が増します。また、2人になることで借入可能額も引き上げが可能です。ただ、信頼できるパートナーが必要です。

▼メリット
ペアローンは年収の低い方であっても、共同で申し込むことによって合算した年収が考慮されます。そのため、年収が低くても借入可能額を増やせます。また、2人で借りるため、両者の経済的負担を軽減することにも繋がるのが特徴です。
▼デメリット
ペアローンは2人以上で借りることになるため、必然的に諸費用も2倍かかります。住宅ローンの手続きには登記費用や専門家費用がかかるのですが、それらが単純計算で2倍になるというのは大きな負担となるでしょう。

連帯債務とは?

連帯債務は契約者本人と連名で住宅ローンを組む方法です。夫や妻の両方が債務者となり、連帯して債務を負うかたちで融資を受けるのが特徴です。

▼メリット
連帯債務は夫妻の両方が債務者となって保証することになります。そのため、何らかの理由で返済ができなくなっても、連帯債務者が肩代わりすれば問題はありません。当然ながら財産の差し押さえなども防げます。
▼デメリット
連帯債務は原則として夫や妻の両方が契約することになるため、片方の債務者が死亡したり障害を負ったりした場合は経済的負担が偏ってしまう可能性があるでしょう。

連帯保証とは?

連帯保証とは債務者に対して、連帯保証人を立てる借り入れ方法です。連帯保証人は両親や兄弟姉妹など、特別決められているわけではありません。連帯保証では、その連帯保証人が保証するという形で融資を受けることになります。

▼メリット
連帯保証では契約者のみが債務者となり、それを連帯保証人が保証する形となります。そのため、債務者が返済できなくなったときには、連帯保証人が肩代わりしなくてはなりません。逆に言えば、それによって返済計画の頓挫を防げるのが魅力となります。
▼デメリット
連帯保証は連帯保証人を立てなくてはなりません。そのため、信頼できる連帯保証人がいない場合は、そもそも連帯保証人が立てられないという事態になりかねません。また、連帯保証人はあくまでも債務者ではないため、住宅ローンの控除や団体信用生命保険の加入ができない点にも注意が必要です。

まとめ

住宅ローンには豊富な金利タイプが用意されており、どのタイプを選ぶかによって条件も変わってきます。まずはご自身に合った金利タイプを選ぶのはもちろん、借入先や借り入れ方法についても慎重に決めていきましょう。もしわからないことがあれば、専門家などへの相談も考えてみてください。

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