注文住宅？建売住宅？どちらが良いの？それぞれの特徴を徹底比較｜コラム

家を建てる際、注文住宅にすべきか建売住宅にすべきか迷ってしまう方も多いでしょう。
簡単に説明すると、注文住宅は、土地と建物を別々に取得して、隅々までこだわりを取り入れられる家です。建売住宅は、土地と建物を一緒に取得する家を指します。
どちらも似ているようですが、それぞれメリット・デメリットが異なるのが特徴です。

今回の記事では注文住宅と建売住宅、どちらが良いのかを紹介します。両者の特徴を交えながら利点と欠点を解説するので、家を選ぼうと思っている方にとって役立つ情報となるでしょう。どちらか片方を見て決めるのではなく、両者の良し悪しを踏まえた上で考えてみてください。最後まで読み進めれば、注文住宅と建売住宅のどちらを選ぶべきなのかが見えてくるはずです。

注文住宅とは？注文住宅のメリットとは？

注文住宅とは契約者自身が自分で施工会社を選び、建築工事請負契約を締結して建築を実行する新築住宅のことです。原則として注文住宅は土地と建物を別途で契約して取得するのが普通です。
土地と建物が一緒になっている建売住宅とは異なり、こだわりを詰め込むことができます。構造や間取り、デザインまで自由自在に決められるだけではなく、使用する建材や導入する設備なども好みに合わせて選べるのが特徴です。よりライフスタイルに合ったものを採用できるため、自身のライフステージを考えて家を作ることができるのも魅力です。そのほか、住宅ローンが組みやすいのも魅力です。
ここではそれら注文住宅のメリットを簡単に説明します。

▼注文住宅のメリットの早見表
メリット1.	自由にこだわりを持って設計できる
メリット2.	構造や間取りが変更しやすい
メリット3.	デザインを自在に決められる
メリット4.	住宅ローンが組みやすい

自由にこだわりを持って設計できる

注文住宅は土地も建物も自分で決められるため、こだわりを持って設計できるのがメリットです。人生のほとんどを過ごすことになるマイホームには、こだわりたい点もたくさん出てくるでしょう。予算さえあればそれらすべてを取り入れられるのが注文住宅の大きなメリットです。趣味を大事にしたい方は趣味の部屋を作っても良いですし、読書や仕事のための書斎を作ったり、映画が好きな人はホームシアターを作ったりもできます。そのほか、子供や孫など今後の将来設計を見据えて部屋を作るのも良いでしょう。

構造や間取りが変更しやすい

注文住宅は構造や間取りが変更しやすいのもメリットです。生活様式は人によって異なり、家族構成も家庭ごとに違います。そのため、必要となる構造や間取りも変わってくるでしょう。注文住宅はそれらの構造や間取りも思い通りにできます。玄関やトイレ、キッチン、お風呂、ベランダ、バルコニー、ウッドデッキに至るまで、間取りを思いのままにできるのが注文住宅のメリットです。窓や天井や床、屋根などの建材も予算の範囲で好きな物を選べます。

デザインを自在に決められる

注文住宅はデザインも自在に決められます。夢のマイホームを想像したとき、多くの方は、漠然と「こんな家が良い」という思いを持つでしょう。詳細はデザイナーなどと相談しながら決めていきますが、注文住宅であれば自分たちが思い描くデザインを取り入れやすいといえます。

住宅ローンが組みやすい

注文住宅は住宅ローンが組みやすいとされています。もちろん住宅ローンには審査があり、返済負担率を大幅に超える融資などの場合は通りませんが、注文住宅は建売に比べると住宅ローンが組みやすい傾向にあるため、最低限の返済能力が必要なもののハードル自体は低いと考えて良いでしょう。

注文住宅のデメリット

次に注文住宅のデメリットについても把握しておきましょう。

▼注文住宅のデメリットの早見表
デメリット1.	予算が高くなりやすい
デメリット2.	総額について把握しづらい
デメリット3.	生活を想像しづらい
デメリット4.	手間や面倒がかかる

予算が高くなりやすい

注文住宅はデメリットもあって、こだわりを詰め込めば詰め込むほど予算も高くなります。無限に予算があれば良いのですが、多くの方は住宅ローンを組み数年数十年単位で返済していきます。そのため、こだわりを詰め込むあまり返済計画が破綻してしまうこともあるでしょう。特に予算が限られている方は、どこを削るべきなのか考えて計画していかなくてはなりません。

総額について把握しづらい

注文住宅は使用したい建材や導入したい機材を自分で選べるます。しかし、だからこそ総額が把握しづらい傾向にあります。実際に「あれもこれも」と取り入れていると予算を簡単に超えてしまいます。家のような大きな買い物となると「100万円も200万円も変わらないか」というような金銭感覚の麻痺も引き起こしやすいため、慎重に総額を検討しながら決定しなくてはなりません。

生活を想像しづらい

注文住宅は土地を購入して建物を建築していくものなので、当然ながら建物が完成する前に契約することになります。実際にその家で生活しているところは完成まで想像しづらい傾向にあります。そのため、想像力を十分に働かせて選ぶ必要が出てくるでしょう。

手間や面倒がかかる

注文住宅はすべてを自分で行い、決めなくてはなりません。見積もりを取ることはもちろん不動産会社や施工会社を選ぶところから始まり、構造や間取り、内装や外装、建材に設備まですべて入念な打ち合わせが必要です。これらの手間や面倒が気にならない方であれば良いですが、なかには計画の途中ですでに疲れてしまう方も多いです。

建売住宅とは？建売住宅のメリットとは？

建売住宅とは不動産会社などが土地をまとめて仕入れ、建物を建てていく物件のことです。原則として土地と建物が一緒に販売されるので、分譲住宅などともよばれます。
土地と建物が別々になっている注文住宅とは違い、予算を低く抑えられます。あらかじめ物件が決められているため、総額についても把握しやすいのが特徴です。それだけでなく、すでに完成したものを確認できるため、実際の生活を想像しやすいのも魅力といえるでしょう。そのほか、手間や面倒がかからないのも魅力です。

ここでは建売住宅のメリットを簡単に説明します。

▼建売住宅のメリットの早見表
メリット1.	予算を低く抑えられる
メリット2.	総額を把握しやすい
メリット3.	生活を想像しやすい
メリット4.	手間や面倒がかからない

予算を低く抑えられる

建売住宅は予算を低く抑えられます。土地も建物もあらかじめ決められているため、内容によって予算が高くなるということもありません。もちろん、対応する業者によってはオプションなども用意されているため、負荷することで高くなることもあるでしょう。ただ、それでも割安なのが建売住宅のメリットです。

総額を把握しやすい

建売住宅は土地も建物も決められているため、総額も把握しやすいです。そのため、住宅ローンの返済計画も目途が付きやすいでしょう。総額を把握してから購入を決めたいという方にとっては建売住宅がおすすめです。

生活を想像しやすい

建売住宅はすでに物件が完成していることも多く、下見してから決められます。つまり、実物を見て決められるということです。これは生活をリアルにイメージしたいという方にとっては大きな魅力となるでしょう。

手間や面倒がかからない

建売住宅は原則として構造や間取り、内装や外装、建材に設備まですべて決まっています。そのため、特にこだわりがない方にとっては手間や面倒がかからない点がメリットとなります。一からすべて決めるのが重荷となる方は、建売住宅を選ぶ魅力も大きいです。

建売住宅のデメリット

次に建売住宅のデメリットについても把握しておきましょう。

▼建売住宅のデメリットの早見表
デメリット1.	自由にこだわりを持って設計できない
デメリット2.	構造や間取りが変更しづらい
デメリット3.	デザインを自在に決められない
デメリット4.	住宅ローンが組みづらい

自由にこだわりを持って設計できない

建売住宅はあらかじめ仕様が決まっているため、自分の希望を詰め込むことができません。オプションによっては若干変更できるところもあるものの、こだわりが強い人ほど後々「ここは思っていたのと違う」という後悔につながりかねません。自由に一から作りたい方にとってはこの点がデメリットといえるでしょう。

構造や間取りが変更しづらい

建売住宅は不動産会社や施行会社が決められており、その土地にどのような建物が経つのかはそれぞれの業者が決めてしまいます。その中で気に入ったものがあれば購入するというのが主流です。そのため、構造や間取りに関しても変更しづらいのが特徴です。

デザインを自在に決められない

建売住宅はデザインも統一されている場合が多いです。地域全体で開発を進めていくため、街並みも統一されてしまうのが特徴となります。つまり、どれも似たり寄ったりの家になってしまうわけです。そのため、自由にデザインを作っていきたい方にとっては魅力が半減してしまうかもしれません。

住宅ローンが組みづらい

建売住宅は住宅ローンが組みづらいといわれています。住宅ローンは契約者本人の属性が加味されるため、当然ながら年収が高くて安定した職業であれば審査に落ちることもほぼありません。しかし、建売住宅の場合は条件が厳しくなるということを事前に理解しておく必要があります。

まとめ

家の選択肢には注文住宅と建売住宅があるのが特徴です。注文住宅は手間や面倒がかかったとしても自分の思い通りの家を作りたい方に向いています。逆に注文住宅は制限こそあるものの手間や面倒を避けて家を作りたい方に向いています。どちらにも良し悪しがあるため、自分にとってどちらが理想なのかを今一度考えてみましょう。