共働き世帯の住宅ローンはどのように組むのがおすすめ?三通りの組み方を紹介

2021年現在、住宅ローンの借入れ金利が低水準となっており、タイミング的にマイホームの購入を検討している人は意外に多い傾向にあります。

ですが住宅ローンの契約は長期にわたって行われるため、十分な貯蓄があっても慎重に決めたいところ。

今回は、共働き世帯の住宅ローンはどのように組んだら良いのか紹介していきます。

住宅ローンを共働きで返済-どのような方法がある?-

住宅ローンを夫婦二人で完済まで持って行くには、大きく分けて3つの方法が挙げられます。

1.契約は一人で行う

2.収入合算で契約

3.ペアローンで契約

仮に主債務者が夫の場合、上記3つの契約方法はそれぞれ以下の通りとなります。

項目

1人での契約

収入合算で契約

ペアローンで契約

主債務者

夫婦

連帯保証人

夫婦

団体信用生命保険加入

夫婦

住宅ローン控除対象

夫婦

返済

夫婦

住宅ローン契約

1契約

1契約

2契約

この表で注目してほしいのは、住宅ローン契約の契約本数です。

後ほど詳しく紹介していきますが、ペアローンはその名の通り夫婦二人での契約となるので2契約となります。

一人での契約はもちろんのこと、収入合算での契約は文字通り妻の収入を夫の収入と合わせて一人の収入として扱われるので1契約となります。

住宅ローンを一人で契約-そのメリットとは?-

住宅ローンの契約を一人で行う場合のメリットは、大きく分けて2つ挙げられます。

1.家計に余裕ができる

2.主債務者が亡くなった場合は、残ったローンを支払う義務はない

それぞれ確認していきましょう。

メリットその1.家計に余裕ができる

仮に主債務者が夫の場合、夫の収入は返済に充てて妻の収入は別のことに使えるというメリットが挙げられます。

・子どもの教育費

・車の購入費や車検料

・老後に向けた貯蓄など

非常に合理的な方法だといえます。

ただし、住宅ローンの金額は主債務者である夫1人分の収入に応じた金額となるため、二人で借りる時よりも借入額の上限はかなり少なくなってしまうのです。

そのため契約段階で借入額を多めに希望している人にとっては、希望通りの金額は借り入れできない可能性があるのがデメリットとなるので注意が必要です。

ですが1人分の借入額ですので、無理に借りる必要がないため共働きの年数が長くなればなるほど家計に余裕ができるのは大きなメリットだといえます。

また、配偶者である妻が万が一産休に入ったり病気やケガなどで収入が滞ったりしてしまった時期があっても、そのせいで住宅ローンの返済ができないということは起こらないので安心してください。

メリットその2.主債務者が亡くなった場合は、残ったローンを支払う義務はない

不慮の事故などで主債務者が亡くなった場合は、残ったローンを配偶者である妻が支払う義務はありません。

なぜなら、住宅ローンを組む際に主債務者が「団体信用生命保険」に加入をするからです。

残された妻はその後住宅を賃貸として貸し出して家賃収入を得たり、売却したりすることも可能です。

住宅ローンを共働きで組む方法「収入合算」

住宅ローンを一人で契約する際はあまり多く借り入れすることはできないが、どうしても借入金を多く確保したいと考えている人は一定数存在しています。

その場合は、夫婦二人の収入を合わせて審査が行われる「収入合算」という方法が挙げられます。

例えば夫を主債務者にして、妻を連帯保証人としての利用が可能。

住宅ローン契約が収入合算の場合だと1契約となるので、万が一夫だけの収入では希望している金額の借り入れが難しいなどといったケースで使えます。

夫婦二人の年収を合わせた金額で審査が入るので、より多くの金額が借りられるのが大きなメリット。

借り入れ金額の上限ですが、夫婦の収入(年収額)を合計したうえで金融機関側が借入金額の上限を決定します。

これまで純粋に、夫婦二人の年収を合わせた金額で審査が行われると紹介してきました。

一応補足としてお伝えしておきますが、厳密には「メインの収入(夫)にサブの収入(妻)を組み込んだ」金額が金融機関独自の規定で審査されているということは覚えておきましょう。

収入合算の注意点

流れとしては夫婦2人でお金を出し合って住宅ローンを返済するのですが、住宅ローン契約時に発生する手数料は1契約分で済むのも嬉しいポイント。

ですが団体信用生命保険は主債務者である夫のみの契約となり、連帯保証人の妻に万が一のことがあっても残債は変わらず残るので注意してください。

また、住宅ローン控除の対象者も主債務者である夫のみのため、しっかりと返済計画も立てておく必要があります。

夫婦どちらかケガや病気などで収入が減少した場合でも一人で住宅ローンを契約するのとは異なり、毎月の返済金額しっかりと支払う必要があります。

住宅ローンを共働きで組む方法「ペアローン」

夫婦二人で住宅ローンは返済していきたいが、住宅ローン控除も夫婦二人で受けたい。

そんな人はペアローンを検討してみましょう。

ペアローンの大きな特徴は、夫婦二人で住宅ローン控除が受けられるのに加えて、団体信用生命保険に加入できるということ。

万が一の備えとして、残債を保険金で支払うことが可能になります。

上手に活用することで、世帯全体の節税効果の上昇が見込めます。

また、夫婦二人にそれぞれ団体信用生命保険が適用されるので、返済中に不慮の事故などで返済が難しくなってしまった場合は残債分が免除されるのも覚えておきましょう。

夫婦二人の収入が安定している場合は、希望している物件をペアローンで購入を検討するのも一つの手です。

収入合算同様もちろん二人分の収入が合算されて審査が行われるので、一人で借り入れするよりも借入金額を増やせる可能性が高くなるのも大きなメリットだといえます。

購入した住宅はしっかりと夫婦の財産となるので、多少諸費用が発生しても住宅ローン控除のメリットも受け取ることが可能。

ペアローンの注意点

一人で借り入れするよりも金額を多く借り入れられる可能性が高くなるペアローンですが、注意して欲しい部分としてはペアローンの場合住宅ローン契約は2契約となります。

契約時の手数料はもちろんのこと、諸経費も2契約分となるので注意してください。

また、返済中に不慮の事故などで返済が難しくなってしまった場合の保険として、団体信用生命保険の内容にも十分な注意が必要です。

団体信用生命保険が適用されて残債が保険金で支払われるのですが、支払い対象は亡くなった人の分のみとなります。

例えば夫が亡くなられてしまった場合は、夫の残債分が免除されるという仕組みです。

妻の残債分は免除対象にはならないので、住宅ローン契約分は返済されずそのまま残ることを覚えておきましょう。

また、ペアローンを組む際は夫婦のどちらかがケガや病気で収入が減少、またはなくなってしまった時のことも考えておくことが大切です。

まとめ

共働き世帯の住宅ローンについて、どのように組んだらいいのかを紹介してきました。

それぞれ違った特徴を持っているので、世帯ごとに合わせた方法で住宅ローンを支払っていくことをおすすめします。

1人での契約

希望通りの金額は借り入れできない可能性があるものの、共働きの年数が長くなればなるほど家計に余裕ができる。

収入合算

夫婦二人の年収を合わせた金額で審査が入るので、より多くの金額が借りられる。

ペアローン

夫婦二人で住宅ローン控除が受けられるに加えて、団体信用生命保険に加入できる。

上記を参考に、無理のない返済プランを計画してください。

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