一戸建ての維持費は年間でいくら?計算方法や維持費を抑える方法を解説

初めての家づくりでは住宅取得費用であるイニシャルコストに目が向きがちですが、長く安心して住まうためにはランニングコストにも留意する必要があります。

 

そこで今回は、一戸建ての維持費は年間でいくら必要であるかについて解説します。

 

マイホーム購入を検討中の方は、ぜひとも最後までお付き合い下さい。

一戸建ての維持費は年間で約30~40万円かかる

お住まいの地域や購入する物件のグレードにもよりますが、一戸建ての維持費用は年間で約30~40万円前後が目安となります。

 

資金計画を立てる際は、毎月の返済額の他に必要なランニングコストも考慮しておかなければ、将来資金不足に陥る可能性もありますので注意して下さい。

一戸建ての維持費の計算方法

一戸建ての計算方法を以下の項目ごとに紹介しています。
どんな家に住みたいかをイメージする際に、費用の目安として概要を把握しておきましょう。

 

住みたいエリアや、敷地・延床面積などにより想定すべき費用が変わってくる点に注意して下さい。

 

・固定資産税

・修繕費

・保険料

・都市計画税

 

順番に解説します。

固定資産税

固定資産税は毎年1月1日時点で、土地・建物の所有者に課税される地方税のことであり、計算方法は下記の通りです。

固定資産税=固定資産税評価額×1.4%

※軽減措置あり

固定資産税の課税額は様々な要素により評価基準で変わるものの、年間の負担額の目安として約10~15万円前後を想定しておきましょう。

修繕費

一戸建ての修繕費用には、屋根や外壁などの大規模修繕から室内の小修理など様々なものが含まれます。
入居から30~35年で必要な金額は約600万円前後を想定しておきましょう。

 

建物の規模やメンテナンス頻度により前後しますが、年間で約15~20万円程度を自分たちで計画的に積み立てて、将来の修繕費用を確保して下さい。

 

※参考:アットホーム株式会社調べ

保険料

一戸建ての保険料には火災保険・地震保険が含まれ、補償内容やお住まいの地域によって保険料に違いがあるものの、火災保険は年間約1~2万円前後を想定しておきましょう。

 

地震保険については、保険金額1,000万円あたり約1~2万円(年間)が目安であり、任意ではあるものの、万が一の備えとして付帯しておくことをおすすめします。

 

※参考:i保険「火災保険料シミュレーション

都市計画税

都市計画税は毎年1月1日時点で、市街化区域内の土地・建物の所有者に課税される地方税のことであり、計算方法は下記の通りです。

・都市計画税=固定資産税評価額×0.3%

※軽減措置あり

 

都市計画税がかからないエリアもありますので、住みたいエリアを決める際に事前に確認しておきましょう。

一戸建ての維持費を抑える方法

一戸建ての維持費用を抑える方法を以下の通りまとめています。
マイホーム購入が家計の負担とならないように、それぞれのポイントを押さえておきましょう。

 

・固定資産税の控除を受ける

・保険の補償内容を見直す

・メンテナンス負担が少ない材料で家を建てる

・日頃から掃除や簡単なメンテナンスを自分で行う

・省エネ対策を行う

順番に解説します。

固定資産税の控除を受ける

一つ目の方法は、住宅用地の特例措置や新築住宅の軽減税制度を利用することが挙げられます。

 

土地・建物共に所定の要件を満たす必要はありますが、軽減措置を利用することで税負担を減らせます。
積極的に制度を利用して下さい。

保険の補償内容を見直す

火災保険の補償内容を見直すことも維持費用を抑えるポイントの一つです。

 

補償内容を手厚くすれば保険料は高くなりますが、反対に補償の範囲を絞ることで保険料の節約に繋がります。

 

したがって、お住まいの地域の自然災害の状況を考慮して、どこまでカバーするべきかを検討してみましょう。

メンテナンス負担が少ない材料で家を建てる

外壁や屋根材・床材など使用する建材によりメンテナンスの方法や頻度が変わります。

 

したがって、どんな家に住みたいかを検討する際は、デザイン性だけでなく将来の修繕費用の負担が少なく済む材料についても検討して下さい。

日頃から掃除や簡単なメンテナンスを自分で行う

外壁や防水工事などは専門家に任せるべきですが、簡単な小修理などを自分たちで行うことも維持費用を抑える方法の一つです。

 

日頃からこまめに手入れをすることが修繕頻度を抑えることに繋がりますので、施工店に部材ごとの適切な手入れの方法を事前に確認しておくことをおすすめします。

省エネ対策を行う

高気密・高断熱など省エネ対策を行うことで、冷暖房効率が上がり光熱費の節約に繋がります。

建築費用だけで判断せずに光熱費を含めた生涯コストでも比較検討してみましょう。

一戸建てとマンションの維持費の違い

一戸建てとマンションの維持費の違いを比較したケースでは、一般的に入居期間が長いほどマンションの維持費用が一戸建てより高くなる傾向にあります。

 

詳細は後述しますが、一番の要因は共用部分にかかる管理費の負担が挙げられます。

・固定資産税・保険料は一戸建てより安い場合が多い

・共有施設に応じた管理費がかかる

・修繕積立金が発生する

・利用に応じて駐車場・駐輪場の費用がかかる

順番に解説します。

固定資産税・保険料は一戸建てより安い場合が多い

固定資産税・保険料については、一戸建てよりマンションが安くなる傾向にあります。

 

マンションの場合、土地の固定資産税は敷地全体の税額から敷地の持ち分割合により按分して算出されます。

 

理由として、一人当たりの負担面積が小さくなることが挙げられ、保険料については建物の構造による違いが要因です。

共有施設に応じた管理費がかかる

管理人の人件費やエレベーターの保守費用などに用いられる管理費の目安は月額約15,000円前後です。

 

入居年数が長くなるほどトータルの維持費に占める割合が増えていくため、一戸建てと比較して、マンションの管理費が一戸建てより高くなる傾向にあります。

修繕積立金が発生する

マンションの大規模修繕は管理組合主導で行われ、修繕積立金の負担がマンション入居者に発生します。

 

大規模修繕の段取りは管理組合主導のため手間が少ないものの、専用部分の修繕については自分たちで費用を準備しなければなりません。

利用に応じて駐車場・駐輪場の費用がかかる

駐車場・駐輪場の利用料金がかかる点も、一戸建てとの違いであり、地域によってはトータルの維持費に影響するポイントです。

一戸建ての年間維持費を実際にシミュレーション

ここでは、年間でかかる一戸建て維持費を実際にシミュレーションしていきます。

 

年間維持費用
固定資産税 3,000万円×0.6×1/2×1.4%=12.6万円(建物)

1,000万円×0.7×1/6×1.4%=1.6万円(土地)

都市計画税 3,000万円×0.6×0.3%=5.4万円(建物)

1,000万円×0.7×1/3×0.3%=0.7万円(土地)

修繕費用(積立分) 15~20万円
保険費用 1~3万円

※住宅購入資金(建物3,000万円、土地1,000万円)で算出

 

上記の表の通り、一戸建ての年間維持費用の概算は約36~43万円となり、建物部分については固定資産税の軽減措置の経過後に負担が増えることとなります。

 

ただし、入居期間が増えるほど経年減価補正も進みますので負担も減っていきます。

一戸建ての維持費に関するよくある質問

一戸建ての維持費に関するよくある質問をまとめていますので、他の方の疑問点を参考にして自分たちの家づくりをイメージしてみましょう。

・一戸建てをメンテナンスしない場合どうなる?

・一戸建てのリフォーム代を安く抑える方法は?

・一戸建ては大きくなるほど維持費が高くなる?

 

順番に解説します。

一戸建てをメンテナンスしない場合どうなる?

建物の寿命を縮めることに繋がりますので、計画的な修繕計画を立てて下さい。

 

修繕費用については自分たちで積立をして将来に備え、大規模な修繕については施工店のアフター部門と協力して対応するとよいでしょう。

一戸建てのリフォーム代を安く抑える方法は?

修繕計画を立てて、適切な時期に適切な処置をすることをおすすめします。

 

特に、屋根や外壁などのメンテナンスを怠ると、雨漏りの発生など住宅寿命を縮める要因となり、結果的に修繕費用が嵩むことになりかねません。

一戸建ては大きくなるほど維持費が高くなる?

基本的には住宅の規模が大きいほど維持費も高くなります。

 

土地・建物の税金だけでなく、修繕費用についても使用する部材が増えることが原因です。
自分たちの暮らしに適したサイズの住宅を選ぶようにして下さい。

まとめ:一戸建ての維持費を抑えられる工夫を行おう

マイホームの購入では、住宅取得費用だけでなく将来発生するランニングコストについても考慮しなければなりません。

 

そのためにも、建築プランを練る段階で一戸建ての維持費を抑えられる工夫を取り入れることが重要になりますので、自分たちの暮らしに適した工夫を探してみるとよいでしょう。

 

アイフルホームでは、お客様の住まいの維持管理をサポートしています。
一戸建ての維持費用にお悩みの方は、お気軽に相談会へ足をお運び下さい。

※金利や制度は2022年6月時点のものです。

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