注文住宅が予算オーバーする原因は?コストダウンの方法もわかりやすく解説

注文住宅を建てるとき、一番起こりやすい問題が予算オーバーです。これは、注文住宅を建てるために必要な費用の中身を十分に理解できていないことが原因といえるでしょう。

この記事では、注文住宅を建てるために用意しておかなければならない費用の内容や、予算オーバーしたときの対処法、注意点について解説していきます。

【この記事でわかること】

  • 注文住宅で予算オーバーしてしまう原因
  • 予算オーバーしたときにコストダウンする方法
  • 予算オーバーしても削るべきではない箇所
  • 予算オーバーしたときによくある質問

注文住宅で予算オーバーしてしまう原因

注文住宅で予算オーバーしてしまう原因は次の5つが考えられます。

  • 何にどの費用が発生するのかを把握していない
  • 建築費用以外に発生する支出を考慮していない
  • 優先順位がつけられていない
  • ウッドショックなどによる材料費の高騰が生じた
  • 補助金や助成金の制度を把握していない

順番に解説していきます。

何にどの費用が発生するのか把握していない

「何にどの費用が発生するのか」を把握していないために、予算オーバーしていることが考えられます。必要になる費用の内訳を、下の表でしっかり把握しましょう。

費用項目 内訳 内容
 

建築費

本体工事費 ・費用全体の70〜80%程度
付帯工事費 ・費用全体の20%程度

・給排水やガスなどの設備を含む付帯工事

外構工事費 ・費用全体の5〜10%程度

・ブロックや庭周りの工事

消費税 ・上記合計の10%
土地代 ・消費税はかからない

以上が基本的に発生する費用です。

坪単価と延床坪数の掛け算で予算を決めると、実際とかなりの乖離が発生してしまいます。

また、上記以外に発生しうる費用も押さえておきましょう。

費用項目 内訳 内容
 

追加工事費

地盤改良工事 ・地耐力が脆弱で基礎補強などが必要な場合
契約後に追加したい追加工事 ・契約内容以外に追加したい項目があった場合
消費税 ・上記合計の10%

以上が、建築費用において押さえておきたい費用の内訳です。

建築費用以外に発生する支出を考慮していない

建築費用だけでは、新居に住めるようになりません。建築費用のほかに必要な費用や、発生しうる経費を以下の表でまとめました。

手続き事務諸費用 ・火災保険料や登記費用

・引越し費用

公租公課(税金) ・不動産取得税や登録免許税、印紙税
引越し後費用 ・買い換えや新調する家具や家電製品

・ネット回線工事費用など

こうした費用も合計すると、建築費の5〜10%は追加で必要になります。

優先順位がつけられていない

注文住宅を検討する際は、「価格」「デザイン」「広さ」「セキュリティ」「間取り」など決めるべきことが多くあります。

それらの優先順位がつけられていないと、予算オーバーしてしまうでしょう。

優先順位をつけて予算内に抑えるためには、自分がどうしても譲れないものを見極めることが重要です。自分の優先順位を建築業者にしっかりと伝えておくだけで、予算オーバーする可能性はかなり低くなります。

ウッドショックなどによる材料費の高騰が生じた

新型コロナウイルスによるウッドショック、ウクライナ情勢による原油高の高騰などにより、一部の建築資材や木材の価格が高騰しました。

一般に、建築資材にかかる費用は建築費用全体の10%程度といわれており、材料費の高騰によって大きく予算オーバーするわけではありません。

しかし、予算ギリギリの場合、材料費の少しの値上がりでも予算オーバーしてしまうでしょう。

補助金や助成金の制度を把握していない

条件を満たせば、国や都道府県から補助金や助成金をもらえる制度があります。

利用できる制度を活用することで、予算オーバーを防ぎやすくなるでしょう。

こうした補助金制度などの詳細は、建築業者や金融機関に相談してみてください。

注文住宅で予算オーバーした際に考えるべきコストダウンの方法6選

ここでは、予算オーバーしてしまったときのコストダウンの方法について解説します。

  • 建物の形状を見直す
  • 間取りを見直す
  • 窓のサイズや数を見直す
  • 延べ床面積を減らす
  • 後付けできるオプションは保留にする
  • 金利の安い住宅ローンを見つける

各項目についてチェックポイントを押さえていきましょう。

建物の形状を見直す

建物の形状を見直すことでコストダウンできるでしょう。

建物の形状が下屋形状になっているとコストアップしてしまいます。総2階にできないか検討すると、コストダウンできる可能性があるでしょう。

また、建物の凹凸をなるべく減らすのも良いでしょう。

間取りを見直す

以下の点を参考にして、間取りを見直してみるのも良いでしょう。

  • 可能であれば、部屋数を減らす
  • 洋室で統一する
  • 階段をリビング階段にする
  • 水まわりは1・2階に分けずワンフロアのみにする

部屋数が多い場合や和室を設ける場合は費用が高くなってしまう傾向にあります。自分の好みに合わせて、本当に必要な設備かを見極めましょう。

窓のサイズや数を見直す

窓のサイズや数を見直すことでもコストダウンできます。窓の数が少なくなると断熱性が向上し、冷暖房費を抑えることにもつながるでしょう。

また、勝手口などの開口部を減らすことも対策の一つです。

延べ床面積を減らす

コストダウンするには、延べ床面積を減らすと良いでしょう。

延べ床面積とは、室内すべての面積を足し合わせたものです。部屋数を減らしたり、各部屋を少しずつ小さくしたりすると、延べ床面積を減らせます。

また、収納スペースを削ることも考慮に入れると延べ床面積を減らしやすくなるでしょう。

後付けできるオプションは保留にする

後付けのオプションは一旦保留にすると、一時的に予算を抑えられます。

外構工事などで後付け可能な植栽やオブジェなどは後回しにすることを考えましょう。

また、カーテンや照明、エアコンなどを自分で手配すると、注文住宅業者に任せるよりコストを抑えられるでしょう。

金利の安い住宅ローンを見つける

金利の安い住宅ローンを見つけられると、負担は低くなるでしょう。建築業者に相談すると、金利の安い住宅ローンを教えてもらえる場合があります。

注文住宅で予算オーバーしても削らない方が良い箇所

安全上の理由や生活必需の機能であるため、予算がオーバーしても削らない方が良い箇所があります。これらの箇所は、他の部分を削ったり工夫したりして、残すように検討してください。

予算がオーバーしても削らない方が良い箇所は以下の4つです。

  • 水まわりなどの設備
  • セキュリティ設備に影響する箇所
  • 断熱材
  • 耐震装置

順番に解説していきます。

水まわりなどの設備

昨今の水まわりの設備には、節水機能や保温効果が高いため、生活水準を向上させながらコストを抑えられる優れものが登場しています。

今後の長い生活に直結するので、水まわり設備の予算を削るのは避けましょう。

セキュリティ設備に影響する箇所

防犯は生命に関わる部分のため、オプション設定であったとしても削るのはなるべく控えましょう。

防犯ガラスやテレビ付きインターフォンなどは、採用するのと採用しないのとではセキュリティ面で大きな違いがあります。

安心して毎日過ごせるかにも大きく関わってくるので、セキュリティ設備に影響する箇所はできるだけ削らないようにしましょう。

断熱材

断熱材は見えない部分のため削りたくなりますが、一年を通じて快適な室温を維持するために不可欠です。

断熱材をカットしたり、安い断熱材を使ったりすると、むしろエアコンの出番が増加し電気代の増加に繋がります。

したがって、断熱材にかける費用はむやみに削らないようにしましょう。

耐震装置

耐震装置も生命に関わる重要な箇所です。万が一のときに、自分や家族の生命を守る設備は削減せず、そのほかの部分でコストダウンを検討しましょう。

注文住宅予算オーバーに関するよくある質問

ここでは、注文住宅の予算オーバーに関するよくある質問2つに回答していきます。

  • 新築で予算オーバーして費用を払えない場合はどうする?
  • ウッドショックの影響で材料費が契約後に値上げすることはある?

順番に見ていきましょう。

新築で予算オーバーして払えない場合はどうする?

予算オーバーして払えない場合は無理をせず、建築業者と相談しながら設計を変更しましょう。

総2階にしたり屋根形状をワンパターンにしたりするだけでもコストを下げることは可能です。

信頼のできる建築業者に相談して、コスト削減策を提案してもらいましょう。

ウッドショックの影響で材料費が契約後に値上がりすることはある?

基本的に建築費用は契約時の見積もり額で確定します。

しかし、不可抗力や不測の事態の際に工期や金額が変更可能であることが契約書に記載されている場合は、資材の高騰の際に材料費が市況に応じて値上げされることが考えられます。

注文住宅で予算オーバーしたら削る箇所を見極めよう

注文住宅で予算オーバーしてしまったときは、まず削っても良い部分を整理して、一つずつコストを確認していきましょう。

それでもまだコストダウンしきれなかったら、信頼できる建築事業者や設計士に相談してみてください。豊富な経験から、効果的なコストカット案を提案してもらえるでしょう。

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