住宅ローン2,000万円の返済はきつい?年収・返済期間別にシミュレーション

2,000万円の住宅ローンを組んだ場合でも、年収と返済期間次第で余裕のある返済ができます。

住宅を購入する際には、多くの人が住宅ローンを活用します。しかし、2,000万円という大きな金額の住宅ローンを返済することは大変ではないかと疑問に思う人も少なくありません。

この記事では、住宅ローン2,000万円の返済を年収・返済期間別にシミュレーションして解説します。ぜひ、自分に合った計画的なローン返済の参考にしてください。

【この記事でわかること】

● 年収別住宅ローン2,000万円の返済シミュレーション

● 返済期間別住宅ローン2,000万円の返済シミュレーション

● 2,000万円の住宅ローンを無理せず返済するコツ

住宅ローン2,000万円の返済がきついと感じる要因

住宅ローン2,000万円の返済を大変だと感じる場合、次のような原因が考えられます。

  • 収入が低い
  • 支出が多い
  • 住宅ローン以外の借入がある

転職や転籍によって一時的に年収が減る場合や年収の増加が見込めない仕事である場合、住宅ローンの返済がきつくなることがあります。

収入が低いなどの原因以外に保険や教育費などの支出が多い場合も、返済が困難になりがちです。特に保険関連は昔から見直していないケースがあるため、適切な内容になっているかは定期的にチェックする必要があります。

住宅ローン以外にオートローンや奨学金、その他生活費の借入がある場合、家計を大きく圧迫することになります。住宅ローンを組む際は、なるべく他の借り入れを完済したうえで組むことを推奨します。

住宅ローン2,000万円の返済には最低年収226万円以上が理想的

そもそも住宅ローン2,000万円を返済するためには、年収が226万円以上であることが理想的です。

住宅金融支援機構によると、融資の年収を年間返済額で割り戻した”返済負担率”は、25%以上30%未満が2021年のフラット35利用者のなかで最も多い層でした。

なお、2,000万円を固定金利1%、35年返済で借入した場合、年間返済額は約677,484円です。

つまり、返済負担率30%を安定ラインとした場合、年収は約226万円が最低でも必要といえます。

無理なく返済できる年収の目安は300万円

無理なく返済できる年収の目安は300万円です。先述のとおり、住宅ローン2,000万円の返済には最低年収226万円が必要です。

ただし、金融機関によっては最低融資可能年収を300万円に設定しているケースが少なくありません。

そのため、無理なく返済できる年収は必然的に300万円以上が基準となるでしょう。

【年収別】住宅ローン2,000万円の返済シミュレーション

この章では、住宅ローン2,000万円の返済について、下記条件で年収別にシミュレーションします。

【条件】

● 金利:固定金利1%、変動金利0.5%

● 返済方式:元利均等

● 返済期間:35年

  • 年収300万円
  • 年収350万円
  • 年収400万円
  • 年収450万円
  • 年収500万円

順番にシミュレーションします。

年収300万円

年収300万円で住宅ローン2,000万円を組んだ場合、シミュレーション結果は以下の通りです。

金利タイプ 月々の返済額 返済負担率
固定金利 56,457円 22.5%
変動金利 51,917円 20.7%

上記シミュレーション結果によると、返済負担率は固定金利で22.5%、変動金利で20.7%となり、一般的には余裕のある返済計画だといえます。

つまり、2,000万円の住宅ローンだけを返済するのであれば、年収300万円あれば返済に困ることは少ないといえるでしょう。

ただし、金融機関の最低年収ラインが300万円であるケースが多いため、年収が300万円を確実に超えていると確認したうえで融資を申請することが重要です。

年収350万円

年収350万円で住宅ローン2,000万円を組んだ場合、シミュレーション結果は以下の通りです。

金利タイプ 月々の返済額 返済負担率
固定金利 56,457円 19.3%
変動金利 51,917円 17.8%

年収350万円になると固定金利・変動金利ともに返済負担率は20%を切るため、さらに返済計画は楽になるでしょう。

なお、一般的に安定ラインといわれる返済負担率30%に割り戻した場合、固定金利であっても借入可能額は3,117万円程度まで増加できます。

年収400万円

年収400万円で住宅ローン2,000万円を組んだ場合、シミュレーション結果は以下の通りです。

金利タイプ 月々の返済額 返済負担率
固定金利 56,457円 16.9%
変動金利 51,917円 15.5%

年収400万円になるとさらに余裕が生まれ、返済負担率30%に割り戻した場合であっても、借入可能額は3,542万円程度となります。

そのため、年収400万円あれば住宅ローン2,000万円の返済で困難になるリスクはかなり低くなり、余裕を持った返済計画を組めるでしょう。

年収450万円

年収450万円で住宅ローン2,000万円を組んだ場合、シミュレーション結果は以下の通りです。

金利タイプ 月々の返済額 返済負担率
固定金利 56,457円 15.0%
変動金利 51,917円 13.8%

年収450万円だと固定金利でも返済負担率は15%となります。返済が困難になるリスクが非常に低い資金計画といえます。

年収500万円

年収500万円で住宅ローン2,000万円を組んだ場合、シミュレーション結果は以下の通りです。

金利タイプ 月々の返済額 返済負担率
固定金利 56,457円 13.5%
変動金利 51,917円 12.4%

年収500万円になると、返済負担率30%では固定金利で4,428万円程度となり、2,000万円の倍以上借入しても安定ラインとなります。

そのため、住宅ローン返済以外の返済計画に資金を回す余裕が生まれ、リスクの少ないライフプランを組めるでしょう。

【返済期間別】住宅ローン2,000万円の返済シミュレーション

住宅ローン2,000万円の返済シミュレーションを、以下の条件で返済期間別で実施しました。

【条件】

● 金利:固定金利1%、変動金利0.5%

● 返済方式:元利均等

● 年収:300万円

  • 返済期間15年
  • 返済期間20年
  • 返済期間25年
  • 返済期間30年
  • 返済期間35年

結果を順番に見ていきましょう。

返済期間15年

返済期間15年で住宅ローン2,000万円を組んだ場合、シミュレーション結果は以下の通りです。

金利タイプ 月々の返済額 返済負担率
固定金利 119,698円 47.8%
変動金利 115,352円 46.1%

年収300万円で住宅ローン2,000万円を15年で返済する場合、返済負担率は45%を超え非常にリスクが高い状態といえます。

そのため、年収を上げるか返済期間を延ばす対策が必要です。

返済期間20年

返済期間20年で住宅ローン2,000万円を組んだ場合、シミュレーション結果は以下の通りです。

金利タイプ 月々の返済額 返済負担率
固定金利 91,978円 36.7%
変動金利 87,586円 35.0%

返済期間が15年から20年になると、返済負担率は30%台にまで下がるとわかりました。

しかし、家計の状況によっては返済が困難になるケースがあるため、注意すべき返済負担率といえます。

返済期間25年

返済期間25年で住宅ローン2,000万円を組んだ場合、シミュレーション結果は以下の通りです。

金利タイプ 月々の返済額 返済負担率
固定金利 75,374円 30.1%
変動金利 70,933円 28.3%

返済期間が25年になると、変動金利で30%を切り、安定ラインとなります。

そのため、年収300万円で住宅ローン2,000万円を検討する場合は、返済期間25年以上がおすすめといえます。

返済期間30年

返済期間30年で住宅ローン2,000万円を組んだ場合、シミュレーション結果は以下の通りです。

金利タイプ 月々の返済額 返済負担率
固定金利 64,327円 25.7%
変動金利 59,837円 23.9%

返済期間が30年になるとさらにリスクが下がり、返済負担率は固定金利であっても30%を切ります。こういった理由から、多くの住宅ローン利用者は返済期間を30年以上で検討しています。

返済期間35年

返済期間35年で住宅ローン2,000万円を組んだ場合、シミュレーション結果は以下の通りです。

金利タイプ 月々返済額 返済負担率
固定金利 56,457円 22.5%
変動金利 51,917円 20.7%

住宅ローンの最長返済期間を35年で設定している金融機関は多く、最も多く利用される返済期間といえます。

なぜなら、返済期間を長くすることで返済負担率を下げられ、リスクがさらに下がるからです。

そのため、年収300万円で住宅ローン2,000万円を借入する場合の返済期間でも、35年がおすすめといえます。

2,000万円の住宅ローンを無理せず返済するコツ5選

2,000万円の住宅ローンを組む場合、年収や返済期間によっては返済が大変になることを解説しました。

この章では、2,000万円の住宅ローンを無理せず返済するコツを解説します。

  • 頭金を増やして借入額を減らす
  • 返済期間をなるべく長くする
  • 住宅ローン以外の諸経費も考慮する
  • 収入合算やペアローンを検討する
  • 頭金が貯まってからローンを組む

上記5点を順番に見ていきましょう。

頭金を増やして借入額を減らす

金融機関から融資条件を受け返済が困難と感じた場合には、頭金を増やして借入額を減らしましょう。なぜなら、銀行の融資は、借入額だけではなく利息分の支払いも必要になるからです。

頭金を使って借入額を減らせば、利息の金額も少なくなり結果として返済をラクにできます。

返済期間をなるべく長くする

返済期間を短くすると月々の返済額が高くなるため、返済期間をなるべく長く設定することがおすすめです。

ただし、金融機関によっては返済の最長期間が定められています。そのため、各金融機関の最長返済期間を確認したうえで借入しましょう。

住宅ローン以外の諸経費も考慮する

住宅ローン以外には次のような諸経費がかかり、原則は自己負担となります。慌てて準備することがないよう、あらかじめチェックしておきましょう。

  • 印紙代
  • 手付金
  • 各種書類調達費用

印紙代は、土地の売買契約や請負契約を締結する際にかかる印紙税のことです。

印紙を貼付し、消印することで納税できます。なお、印紙代は契約金額によって変わります。

手付金は、土地の契約時に売買代金の一部として支払う代金です。

住宅ローンを組む前に支払うため、自己負担で用意する必要があります。

また、住民票や印鑑証明証などの書類を準備するためにも費用がかかります。

収入合算やペアローンを検討する

住宅ローンを1人で返済するのではなく、夫婦や親子で支払う収入合算やペアローンを利用すると月々の返済負担は軽くなります。

ただし、夫婦2人で支払う場合、ペアローンを利用しても世帯の年収が増えているわけではありません。そのため、資金計画に問題ないかしっかりと確認する必要があります。

頭金が貯まってからローンを組む

頭金が貯まってから住宅ローンを組むことが、無理なく返済するコツの1つです。

頭金が増えることは借入額を減らすこととは別に、融資の条件をよくすることにも繋がります。その結果、金利が下がり総支払額を軽くできます。

家づくりを進めるうえで頭金の額は重要となるため、返済に不安がある場合は頭金の貯金に専念することがおすすめです。

年収や返済期間を考慮して無理のない範囲で住宅ローンを返済しよう

住宅ローン2,000万円を組む場合、年収と返済期間が重要なポイントです。

住宅ローンの返済は個人の収入状況や家計の事情によって困難かどうかが異なるため、無理のない計画を立てることが重要です。

将来のライフプランや家計状況を考慮して、返済計画を立てる際には慎重に検討しましょう。

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※金利や制度は2023年7月時点のものです。

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