【2023年】全館空調の電気代は高い?エアコンとの比較やメリットも

この記事では、全館空調の電気代はエアコンと比較して高いのかについて解説していきます。

全館空調を搭載した注文住宅は増えており、今や一般的な設備となっています。しかし、電気代が高いという印象を持っている人は少なくありません。

の記事では全館空調のメリットやデメリットを解説していくので、全館空調の導入を検討している人はぜひ最後までお読みください。

【この記事でわかること】

● 全館空調とエアコンの電気代比較

● 全館空調のメリット

● 全館空調の電気代を抑えるコツ

そもそも全館空調システムとは?

全館空調は、空調を管理する1台の設備によって家屋内全ての空調管理を行うシステムです。

屋根裏などに設置された全館空調システムからダクトを通じて全ての空間に空気を送るため、どの場所にいても同じ気温・湿度にすることが可能です。

そのため、全館空調を導入している家には、各部屋にエアコンを設置する必要がないといえます。次に、全館空調の仕組みを解説します。

全館空調の仕組み

全館空調システムは、建物内のすべての部屋やエリアにおいて、一元的に温度や湿度を調整するシステムです。

一般的なエアコンとは異なり、複数のエアコンユニットを独立して操作するのではなく、統合的な管理が可能です。

これにより、建物内の異なる場所で異なる温度設定を行うことなく、快適な室温を一貫して維持できます。

全館空調システムの電気代が高いとされる理由

全館空調の電気代がエアコンよりも高くなるといわれる理由は、24時間稼働しているといった印象によるものが大きいといえます。

また、家全体を冷暖すると大きなコストがかかることも、全館空調システムの電気代が高いとされる理由の1つです。

全館空調の電気代は導入する設備のスペックや家の気密性に大きく影響します。そのため、どちらかの電気代が高くなるとは一概にいえないため、注意が必要です。

【2023年】全館空調システムとエアコンにかかる電気代を比較

この章では、宮城県と東京都、大阪府における、全館空調とエアコンの年間の電気代を比較して解説します。比較する上で、条件を以下の通り設定しました。

【条件】

● 宮城県と東京都は同じ地域Ⅳとして算出

● 各都市の電気代に対し、46%をエアコンの割合に設定した金額を採用

● 全国平均について、全国平均は各都市、エアコンは通年の電気代に対し46%の平均値を採用

この条件で比較すると、以下の通りです。

都市 全館空調 エアコン 電気代の差額

(全館空調-エアコン)

宮城県 約7,488円 約5,130円 +2,358円
東京都 約7,488円 約5,161円 +2,327円
大阪府 約8,000円 約5,302円 +2,698円
全国平均 約7,659円 約4,857円 +2,802円

※2023年8月時点

※参考:業種別での電力消費比率|ACNエアコン

※参考:電力プランの比較・おススメを厳選してご紹介!|電気プラン乗換コム

上記の結果によると、全館空調のほうがエアコンで空調管理するよりも電気代が高くなる傾向にあることがわかります。

ただし、建築する家の間取りや建物の構造によって実際の電気代は異なるため、検討している建物プランでどのくらいの電気代になるのかを、事前に確認しておくことが重要といえます。

全館空調システムの電気代を抑えるコツ

全館空調は24時間稼働しているため、どうしても電気代は高くなる傾向にあります。さらに、昨今の電気代高騰の影響もあり、電気代が気になるオーナーも少なくありません。

そこで、この章では全館空調の電気代を抑えるコツについて解説します。

  • 気密性・断熱性を確保する
  • 風量を自動運転に設定する
  • ダクトに負担をかけない設計にする
  • 暖房を使用する季節は加湿器をプラスする

順番に見ていきましょう。

気密性・断熱性を確保する

電気代は気密性・断熱性を確保することで抑えることが可能です。

なぜなら、気密性の高い家は家のエネルギーを外に漏らさず、断熱性の高い家は外気の侵入を防げるからです。

つまり、両方の性能を高めることで家屋内の空調を少ないエネルギーで維持できることになるため、おすすめの省エネ対策といえます。

風量を自動運転に設定する

エアコンにも通じる節電方法ですが、空調設備は自動運転が最もエネルギー使用が少ないとされています。

そのため、全館空調の風量設定も「弱」ではなく「自動運転」で固定しておくことが重要です。

ダクトに負担をかけない設計にする

全館空調は1台のシステムからダクトを通じて家屋内に空気を送るため、なるべく複雑なダクト設計にならないようにすることで、効率良く空調が効きます。

これにより電気代を抑えられるため、シンプルなダクト配置は重要なポイントといえます。

暖房を使用する季節は加湿器をプラスする

暖房を使用する季節は加湿器をプラスするのもおすすめです。

人体は湿度によって温度の感じ方が変わります。湿度が高いと温度が高く感じ、逆に湿度が低いと温度も低く感じます。

このことからも、暖房を使用する冬場は加湿器を利用することで、快適な湿度を保つことは重要です。

全館空調システムを導入するメリット

全館空調を導入することには、次のメリットがあります。

  • 室内の温度を快適に保てる
  • 室内の空気を快適に保てる
  • 間取りの自由度が高い
  • デザイン性に長けている
  • エネルギー効率が良い

上記5点について、順番に見ていきましょう。

室内の温度を快適に保てる

全館空調のメリットとして、室内の温度を快適に保て、さらにどの場所にいても一定の温度であるという点があります。

冷暖房の要求が高まる季節でも、階ごとや部屋ごとに温度差がなく、居住者が快適に過ごせます。

また、部屋の移動による温度の変化が小さいため、ヒートショックなどのトラブルから身を守れ、常に安全な温度で生活できます。

室内の空気を快適に保てる

全館空調には高性能なフィルターが搭載されているため、キレイな空気を家屋内で循環させることが可能です。室内の空気がこもらずに常に清潔な状態を保てます。

また、断熱性能を高めることでアレルギー物質の侵入を防ぎ、ペットや子供にも快適な空間を維持できます。

間取りの自由度が高い

全館空調システムを導入する際、床や壁に設置するユニットが少ないため、室内の間取りの自由度が高まります。設置スペースの制約を受けずに、好みの間取りを実現できるでしょう。

また、エアコンの設置を気にすることがない全館空調は、部屋を壁で仕切る必要がありません。

つまり、開放的なリビングや高い天井の間取りであっても部屋の温度にムラが起きないメリットがあるといえます。

デザイン性に長けている

全館空調はエアコン本体だけでなく室外機も不要なため、スッキリした外観にできます。建物のデザイン性を損なわずに、快適な室内環境を提供できるといえます。

このことからも、デザインを重視したいオーナーには、全館空調がおすすめです。

エネルギー効率が良い

全館空調は高気密高断熱という特徴と組み合わせることで、エネルギー効率の良い住宅になります。

こうしたエネルギー効率は家の仕様や家族構成によって最適なラインが異なるものの、多くのケースで全館空調は家全体のエネルギーを抑えられるメリットがあります。

全館空調システムを導入するデメリット

全館空調にはメリットだけでなくデメリットもあるため、この章で解説するデメリットも参考にしてください。

  • 室内が乾燥しがち
  • 初期費用やメンテナンスコストがかかる
  • 部屋ごとに温度設定ができないケースが多い

順番に見ていきましょう。

室内が乾燥しがち

24時間空気を循環させる全館空調ですが、室内が乾燥する傾向にあります。そのため、冬場は加湿器をセットで使用することをおすすめします。

特に寒冷地は乾燥しやすい気候になるため、快適な湿度を保つためには工夫が必要である点が、全館空調のデメリットとされています。

初期費用やメンテナンスコストがかかる

一般的に、全館空調の初期費用は100〜300万円かかるとされており、メンテナンス費用も年間1〜2万円かかります。

さらに、フィルターを定期的に交換する必要があり、その場合は1,500〜5,000円が相場です。

このように、初期費用とメンテナンス費用がかかってしまう点が、全館空調のデメリットといえます。

部屋ごとに温度設定ができないケースが多い

家屋内の温度と湿度を一定に保つことが全館空調の特徴です。しかし、人によって体感温度が異なるため、住んでいる家族全員が快適な環境にならないこともあります。

また、夏場は帰宅時に暑く感じることがあり、急激に冷やせない点はデメリットといえます。

全館空調の家づくりならアイフルホーム

全館空調はメリットとデメリットがあり、特徴を踏まえた上で採用を検討すべきです。

アイフルホームでは、建築するプランに合わせた電気代のシミュレーションを提案しており、納得した上で空調システムを選べます。

なお、アイフルホームのBeCA(ビーカ)は、フロアの温度を各部屋で変更できる点が特徴であり、全館空調のデメリットを解消した商品といえます。

また、光熱費をエアコンの場合とほぼ同じにできることから、エネルギー対策としても優秀です。失敗せずに全館空調を採用したい人は、ぜひ一度アイフルホームへご相談ください。

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※金利や制度は2023年8月時点のものです。

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