車のローン(カーローン)と住宅ローンは併用できる?注意点も解説

この記事では、車のローン(カーローン)と住宅ローンの併用有無について解説します。

家づくりを検討している段階で車のローンを組んでいるケースは少なくありません。先に車のローンを完済すべきかどうかで資金計画は大きく異なります。

この記事では、車のローンと住宅ローンを併用する際の注意点やまとめ方などもあわせて解説します。住宅購入を検討している人はぜひ最後までお読みください。

【この記事でわかること】

● 車のローン(カーローン)と住宅ローンの併用が可能かどうか

● 車のローン(カーローン)と住宅ローンを併用する場合の注意点

● 車のローン(カーローン)と住宅ローンをまとめる方法

そもそも車のローン(カーローン)とは?

車のローンとは、自動車やバイクを購入する際に組むローンであり、”カーローン”とも呼ばれます。車を購入するタイミングで組むケースが多く、ディーラーが提携している金融機関を利用するケースもあります。

カーローンは、住宅ローンと同様に借入額や金利、返済期間などによって月々の返済額が決まり、有担保ローンの場合は車自体が担保となるケースが多いです。

また、カーローンは住宅ローンよりも借入額は少なくなる一方、金利は高くなる傾向にあるため注意が必要です。

車のローン(カーローン)と住宅ローンは併用できるのか

結論からいうと、カーローンと住宅ローンの併用は可能です。

ただし、住宅ローン審査にも大きく影響することから、家計に与える影響を踏まえつつ返済負担率に焦点を当てる必要があります。

ここでは、返済負担率に関する以下2点のポイントを解説します。

  • 判断する基準となる返済負担率とは
  • 返済負担率の計算方法

順番に見ていきましょう。

判断する基準となる返済負担率とは

返済負担率とは、年収における年間返済額の割合を示した指標のことです。割合が小さいほどローンが家計に及ぼす影響が小さく、余裕のある返済計画といえます。

一般的には、返済負担率が25%を超えると金融機関から「返済が困難」と見なされるケースがあるので注意が必要です。なお、フラット35を運営する住宅金融支援機構のデータによると、2022年度における返済負担率の平均は23.1%でした。

2022年度 フラット35利用者調査|住宅金融支援機構

カーローンと住宅ローンを併用するとしても、合計の返済負担率が少なくとも25〜30%になるように調整する必要があるといえます。

返済負担率の計算方法

返済負担率は、主に以下の式で算出できます。

年間の住宅ローン返済額÷年収×100=返済負担率(%)

例えば、年収が400万円で年間の住宅ローン返済合計額が100万円の場合、返済負担率は25%です。ただし、カーローンを月々5万円、つまり年間50万円支払っている場合は、返済合計額が150万円になり、返済負担率は37.5%になります。

そのため、カーローンによって住宅ローン審査が厳しくなるおそれがあるといえます。

車のローン(カーローン)と住宅ローンを併用する場合の注意点

カーローンは住宅ローンに大きな影響を与えてしまうことから、カーローンを完済してから住宅ローンを組むことが理想的です。

しかし、家計の状況によっては完済が困難な場合もあるので、以下の注意点を抑えつつ併用することをおすすめします。

  • 住宅ローンを優先する
  • なるべく借入金額を抑える
  • その他のローンをむやみに増やさない

順番に解説していきます。

住宅ローンを優先する

どちらかを優先するのであれば、カーローンではなく住宅ローンを優先すべきだといえます。

なぜなら、住宅ローンの返済に少しでも問題が生じると住居を失うリスクが高くなるからです。

また、将来支払う返済額に与える金利の影響は、住宅ローンのほうが大きくなります。2つを併用することで返済が困難になるのであれば、住宅ローンを優先することを推奨します。

なるべく借入金額を抑える

返済負担率は年間返済額の合計で計算されるため、住宅ローン審査を通すためにもなるべく借入金額を抑える必要があります。

対策として、諸費用を自己資金で捻出したり、外構はDIYを選択したりするなどの工夫をしましょう。借入金額が少しでも下がって金融機関の審査を受けられるよう、ハウスメーカーと相談することをおすすめします。

ハウスメーカーは、DIYが可能な部分とプロに頼んだほうが良い部分を見極めており、質問すれば最適な資金計画を提案してくれます。

資金計画は1人で悩まずプロに相談しながら進めるのがポイントです。

その他のローンをむやみに増やさない

カーローンと住宅ローン以外のローンは、なるべく増やさないほうが良いといえます。

ローンの種類は、フリーローンや教育ローンなどもあります。借入が増えれば増えるほど、当然ながら金融機関の審査が厳しくなります。たとえ少額であっても、ネガティブな印象を与えてしまうでしょう。

他のローンの影響で審査が否決になってしまわないよう、その他のローンがある場合は優先的に完済すべきといえます。

車のローン(カーローン)と住宅ローンを1つにまとめることはできるのか

カーローンと住宅ローンを物理的に1つにまとめることは原則できません。ただし、「ローンを1本化して返済負担を軽減する」という意味合いであれば、金融機関によっては実現可能です。

例えば、以下のような金融機関の商品であればローンの1本化が可能です。

金融機関 商品名
北海道ろうきん 住きっと!500
七十七銀行 おまとめ住宅ローン
JAバンク熊本 おまとめ住宅ローン

※参考1:ろうきん住宅ローン住きっと!500|北海道ろうきん

※参考2:おまとめ住宅ローン|七十七銀行

※参考3:おまとめ住宅ローン|JAバンク熊本

上記のようなプランを一般的に”おまとめローン”と呼び、ほとんどの金融機関では最大限度額500万円で利用可能です。

金融機関によって異なりますが、主に以下のようなローンを1本化できます。

  • 住宅ローン
  • カーローン
  • 教育ローン
  • カードローン

カーローンと住宅ローンの支払いが別々の場合は管理がしにくく、支払い漏れが起きるおそれがあります。おまとめローンを利用することで、通常審査が厳しい状況であっても、通過できる可能性が高まります。ただし、金利は一般的な住宅ローンよりも高くなるため注意が必要です。

車のローン(カーローン)と住宅ローンに関するよくある質問

最後に、カーローンと住宅ローンに関するよくある質問に回答します。

  • どちらかのローンを既に組んでいる場合はどうする?
  • 車のローンと住宅ローンの返済がきついときの対処法は?
  • 住宅ローンに車のローンを上乗せすることはできる?

疑問の解消にお役立てください。

どちらかのローンを既に組んでいる場合はどうする?

既に住宅ローンやカーローンのいずれかを組んでいる場合、追加のローンを組む前に現在の返済負担率を再評価することが重要です。追加のローンが現在の財務状況に適合するかどうかを検討し、必要であればローンの再構成を考える必要があります。

また、カーローンを先に組んでいる場合、返済負担率が安全ラインに収まるのであれば問題なく審査は通過します。一方、住宅ローンを組んでいる状態からカーローンを組むことも一般的によくあるケースであり、気にせずディーラーに借入を相談できます。

ただし、住宅ローンを滞納した経験がある場合は、審査が比較的通りやすいとされるカーローンであっても否決になることがあります。

車のローンと住宅ローンの返済がきついときの対処法は?

カーローンと住宅ローンを併用し返済が厳しくなった場合は、住宅ローンを借りている金融機関に相談することをおすすめします。借入額の減額は原則不可能ですが、一定期間利息分だけの支払いにしてくれるなど対処方法を提案してくれます。

一方、カーローンの借入先では一般的にこういった対応をしてもらえないのが一般的です。そのため、返済が困難になった場合は、なるべく早く金融機関に相談する必要があります。

住宅ローンに車のローンを上乗せすることはできる?

住宅ローンにカーローンを上乗せすることはできません。契約違反として、詐欺罪に問われかねない行為です。複数のローンを1本化できる、おまとめローンの利用を検討しましょう。

車のローン(カーローン)と住宅ローンの併用は返済負担率を意識しよう

カーローンと住宅ローンの併用は資金計画や家計に大きな影響を与えるため、慎重に検討すべきといえます。

住宅購入前にカーローンがあると、住宅ローン審査において与える影響も大きいため、なるべく借入額を抑える工夫をすることがおすすめです。

アイフルホームでは、カーローンと住宅ローンの併用だけでなく、住んでから後悔しない資金計画のご相談も承ります。お客様に寄り添いながら最適なプランをご提案いたしますので、ぜひ一度アイフルホームへお問い合わせください。

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※金利や制度は2024年1月時点のものです。

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