戸建ての24時間換気システムとは？種類や課題・注意点を解説
この記事では、戸建ての24時間換気システムとはなにか解説していきます。
24時間換気システムとは、家の中の空気を自動的に循環させ、空気の入れ換えを行う設備です。ハウスダストやシックハウス、花粉などの問題により、戸建てにも24時間換気システムが導入されています。
この記事では、戸建てにおける24時間換気システムの種類や課題、注意点などについて詳しく解説します。24時間換気システムについて知りたい人はぜひ最後までお読みください。
| 【この記事でわかること】
● 戸建てにおける24時間換気システムの種類 ● 戸建てにおける24時間換気システムの課題 ● 戸建てにおける24時間換気システムの注意点 |
戸建ての24時間換気システムとは？
戸建ての24時間換気システムは、2003年の建築基準法改正により導入が義務化されました。
24時間換気システムは室内を常に換気し、空気を入れ替えます。換気回数の基準は1時間あたり0.5回以上であり、高気密化した住宅での健康を守るための対策の1つです。
24時間換気システムは、化学物質やハウスダストの充満を防ぎ、シックハウス症候群などで起こりやすい体調不良を予防します。
24時間換気システムにより、快適かつ健康的な生活環境が実現できます。
24時間換気システムが義務化された背景
2003年の建築基準法改正により、住宅の高気密・高断熱化が進みました。快適性向上のための取り組みでしたが、その一方でシックハウス症候群が問題視されるようになりました。
建材や家具に含まれる化学物質や結露によるカビが原因で、室内環境が悪化することが懸念材料としてありました。
この懸念に対処するため、全ての住宅に24時間換気システムの設置が義務化されました。
24時間換気システムの導入により室内の空気を常に入れ替えることで、シックハウス症候群のリスクを低減し健康的な居住環境を確保することが、義務化の背景です。
戸建てにおける24時間換気システムの種類
戸建ての24時間換気システムには3つの種類があります。
- 第1種換気
- 第2種換気
- 第3種換気
詳しく解説していきます。
第1種換気
第1種換気は、給気口・排気口に換気扇を設置し、空気を入れ替える方法です。機械制御により効率的な換気ができます。
特に熱交換システムを使用すれば、室内外の温度差を考慮しながら空気を給排気でき、空調効率を維持しながら快適な換気が実現できます。
しかし機械設備を使用するため、設置費用や電気代が高くなる傾向があり、定期的なメンテナンスが必要です。
第2種換気
第2種換気は、給気口に換気扇を設置し、排気口は自然換気とする方法です。室内の気圧を高く保つことで常時排気が行われ、汚染物質や菌の侵入を防ぎます。
第2種換気は衛生的な環境を維持しやすいため、クリーンルームや食品工場などで採用されている換気方法です。
しかし、排気の力が弱いため湿気が溜まりやすく、結露が発生しやすいことが問題です。一般の住宅ではあまり利用されていない点を知っておきましょう。
第3種換気
第3種換気は、排気口に換気扇を設置し、給気口は自然換気とする方法です。全ての部屋に給気口を設置しなければなりません。
第3種換気は、負圧状態になるため湿気が溜まりにくい点や導入コストを抑えられる点がメリットとして挙げられます。
しかし、汚染物質や菌の侵入が容易であり、外気温に影響を受けやすい点がデメリットです。
戸建ての24時間システムで挙げられる課題点
戸建ての24時間換気システムの課題点として、以下の3つを挙げました。
- 電気代が発生する
- 花粉・5などが侵入するおそれがある
- 空調が効きにくいケースがある
上記の課題を順番に解説します。
電気代が発生する
24時間換気システムは1日中稼働しているため、電気代の負担が発生します。一般的な電気代としては、月々100〜700円程度が目安です。
高額な電気代がかかるわけではありませんが、24時間換気を設置した際のコストとして事前に理解しておく必要があります。
花粉・PM2.5などが侵入するおそれがある
24時間換気システムは、室内の空気を常に入れ替えることで快適な環境を維持できますが、花粉やPM2.5などの微粒子が外気とともに侵入する場合があります。
特に、花粉症や大気汚染対策が必要なエリアでは注意が必要です。フィルターを導入することで一部の微粒子を除去することが可能ですが、完全な防御は難しい場合もあります。
住宅においては、窓やドアの開閉時に注意を払い、外気の侵入を最小限に抑える工夫が求められます。
空調が効きにくいケースがある
24時間換気システムは、室内の空気を清潔に保てる一方で、エアコンの効きが悪くなるおそれがあります。なぜなら、常時換気することで室内の空気が外に流れ、温度調節が難しくなるからです。
特に、季節によっては外気を取り込んでいるため、エアコンの効果が低下することがあるでしょう。対策として、熱交換式の24時間換気システムを採用する方法が挙げられます。
熱交換式の場合は外気を室温に近づけて取り込むため、室内の温度を一定に保ちながらエアコンの効き目を維持できます。空調が効きにくくなる点に対しては、十分に対策可能です。
戸建てに24時間システムを設置するときの注意点
戸建てに24時間システムを導入するときの注意点として3点を挙げました。
- 定期的なメンテナンスを欠かさない
- 設置場所は念入りに相談する
- 引き渡しの際は必要換気量を確保できているかをチェックする
詳しく解説していきます。
定期的なメンテナンスを欠かさない
24時間換気システムは、定期的なメンテナンスが不可欠です。フィルターや吸気口は2〜3ヶ月ごとに清掃する必要があります。
また、内部の熱交換器も水分などで機能が損なわれる場合があるため、専門業者に定期的な点検を依頼することが必要です。
メンテナンスを怠ると、換気効率が低下し、空調が効きにくくなるでしょう。メンテナンスをこまめに行うことで、快適な室内環境の維持が可能です。
設置場所は念入りに相談する
24時間換気システムの吸気口や排気口の設置場所は、慎重に検討することが重要です。家具の配置や生活動線を考慮せずに設置すると、室内の動線が妨げられるおそれがあります。
生活しやすさと換気効果を両立させるためには、設計段階で工務店や設計事務所と綿密に相談することが必要です。
適切な位置決めによって、快適で健康的な居住空間を実現しましょう。
引き渡しの際は必要換気量を確保できているかをチェックする
24時間換気システムの引き渡し時には、必要な換気量が確保されているかチェックすることが重要です。
必要換気量は、一般的に家の体積分の空気を2時間で1回換気できる量であり、風速計を使用して測定されます。
実際の換気量は測定風速をもとに算定され、必要換気量を上回っていれば問題ありません。
計算は、業者や設計事務所に依頼することがおすすめです。また、引き渡し時には必要換気量が適切に確保されているかを調べておくことをおすすめします。
戸建ての24時間換気システムならアイフルホーム
戸建ての24時間換気を重視しているならおすすめの住まいが、アイフルホームの『BeCA（ビーカ）』です。
パナソニックの全館空調熱交換気システムを採用した住まいであり、24時間365日どの部屋も心地よい温度に設定されます。フロアの温度は自分好みに調整することも可能です。
ハウスダストなども2種類のフィルターが完全遮断するため、常に新鮮な空気が流れ込みます。
全館空調熱交換気システムを導入すれば各部屋のエアコンが不要になるメリットもあるため、ぜひアイフルホームの『BeCA（ビーカ）』をご検討ください。
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戸建ての24時間システムに関するよくある質問
戸建ての24時間換気システムによくある質問を3点挙げました。
- 24時間システムの効果的なお手入れ方法は？
- 24時間換気システムを夜だけ止めることは可能？
- 24時間換気システムの後付け費用はいくら？
順番に回答していきます。
24時間システムの効果的なお手入れ方法は？
24時間換気システムの効果的なお手入れ方法は以下の通りです。
- 室内換気口は2〜3ヶ月に1度、中性洗剤を含んだ布で汚れや埃を拭き取る
- フィルターの掃除は2ヶ月に1度が目安で、汚れがひどい場合は中性洗剤を使用して洗う
- 防虫網付きの外部の換気口は中性洗剤を使用して清掃し、完全に乾燥させてから取り付ける
定期的なメンテナンスを心がけましょう。
24時間換気システムを夜だけ止めることは可能？
24時間換気システムを夜だけ止めることは可能ですが、その際にはデメリットやリスクがあります。冬季の夜間は外気温が低く、室内の温度が下がりやすくなるでしょう。
また、換気システムを停止することで室内の空気が汚れやすくなり、結露やカビの発生リスクが高まります。寒さを感じる場合は、断熱や結露対策などの方法を検討することが重要です。
24時間換気システムの後付け費用はいくら？
24時間換気システムの後付け費用は、本体費用と工事費用に分かれます。工事費用は換気システムの種類や部屋の広さによって異なるため、一概にはいえません。
24時間換気システムは新築時や全面リフォーム時に設置されることが一般的であり、単独の設置費用は把握が難しいといえます。取付業者によっても費用が異なるため、複数の業者に見積もりを依頼し比較することが重要です。
戸建ての24時間換気システムで快適に暮らそう
戸建ての24時間換気システムは多くのメリットがあるものの、設備にもいくつかの種類があるため慎重な検討が必要です。
上手く利用することにより、快適な生活に欠かせない設備となるでしょう。
アイフルホームでは、24時間換気システムなどの設備導入により、快適な住まいができる住宅を提供しています。住宅ローンや家づくりについて悩んでいることがある方は、ぜひアイフルホームにご相談ください。
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※金利や制度は2024年3月時点のものです。
