小上がりとは?施工事例で学ぶメリット・デメリット完全ガイド

小上がりとは?施工事例で学ぶメリット・デメリット完全ガイド

リビングの一角を一段高く仕上げた「小上がり」。近年では、収納力やデザイン性の高さから注文住宅でも人気が高まっています。
しかし「実際に使ってみてどう?」「後悔しないためには?」といったリアルな声や情報は、意外と見つけにくいものです。

この記事では、小上がりの基本的な特徴から、設置のメリット・デメリット、さらに施工事例まで丁寧に解説。
読み終える頃には、自分の住まいに小上がりを導入すべきかどうか、はっきり判断できるようになるはずです。

今回の記事のポイント

  • 小上がりの構造や使い方の基本知識
  • 実際に設置した家庭の施工事例から得られるリアルなアイデア
  • 後悔しない設置ポイントやデメリットの注意点

初稿:2025/4/29

目次

小上がりとは?住宅で人気の理由

「小上がり」とは、リビングなどの一角を一段高く設けた畳のスペースを指します。
和室の雰囲気を手軽に取り入れつつ、段差の下に収納を設けるなど、暮らしに便利なメリットも豊富。
最近では、リノベーションや新築の際に人気の空間づくりとして注目されています。
本記事では、そんな小上がりの基本的な構造や特徴をわかりやすく解説し、実際の施工事例を紹介しながら、導入時のポイントや注意点までまとめてご案内します。

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小上がりとはどんな構造?基本をわかりやすく解説

小上がりとは、一般的な床面よりも一段上がったスペースで、主に畳を敷いて和の要素を演出する空間のことです。
リビングの一角に設置されることが多く、段差を利用して床下収納を備えるケースが主流です。
この段差は30〜40cm程度が多く、腰掛けやすく、座った際の目線が変わることで部屋全体にメリハリが生まれます。

設ける場所としては、ダイニングやキッチン付近、あるいはお部屋の中心部分など、暮らし方に応じて自由度高く設計できるのも小上がりの魅力。
床材には、和紙畳や樹脂製畳など多様な素材があり、フローリングとの親和性を意識したモダンインテリアにもぴったりです。

また、引き戸やロールスクリーンで仕切ることで簡易な個室としても使え、テレワークや子供の遊び場、ゲストの寝室としても用途はさまざま
その機能性とおしゃれな雰囲気から、近年の注文住宅では設ける方が増えている人気の空間となっています。

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小上がりと和室の違いとは?現代住宅での違い

小上がりと和室は混同されがちですが、構造と利用方法に違いがあります。
まず、小上がりはフローリングの部屋に設ける段差付きの畳スペースであるのに対し、和室は床全体が畳で構成された独立した部屋を指します。

和室は障子や襖、床の間など伝統的な和の様式を多く含み、寝室や書斎として使われることが多いですが、小上がりは暮らしの一部として柔軟に活用できるのが特長です。
たとえば、リビングと繋がった小上がりなら、目の届く範囲で子どもが遊んだり、おもちゃを片付けたりするのに最適です。

また、小上がりはリフォームで後から設けやすいのもメリット。ユニットタイプの商品もあるため、施工会社に相談すれば費用を抑えて導入することも可能です。
和室を1部屋増やすよりも、省スペースかつおしゃれに取り入れられるため、今のライフスタイルに合った和の空間として支持されています。

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小上がりはなぜ人気?住宅に取り入れる魅力

小上がりが現代住宅で人気を集めている理由は、空間の有効活用暮らしに寄り添った柔軟性にあります。
たとえば、リビングの一角に小上がりを設ければ、床下収納を確保でき、季節用品や布団、子どものおもちゃなどをしまうのに便利です。

段差のある構造は、腰掛けやすく、ちょっとしたベンチやソファの代わりとしても使えるため、来客時にも重宝されます。
また、畳の感触が心地よく、床に直接座れるので子どもとの過ごし方にも最適。「和の要素を少し取り入れたい」という家庭にぴったりです。

デザイン面でも、小上がりは天井や壁との組み合わせで空間の印象を大きく変えられるのが魅力。
フローリングと色や素材を合わせれば、統一感のあるモダンな部屋に仕上がります。
さらに、ロールスクリーンや引き戸を活用すれば、プライバシーを保てる個室風の使い方も可能です。

暮らしの中で「少し違う使い方がしたい」「空間を有効活用したい」と感じたとき、小上がりは理想的な選択肢になってくれるでしょう。

 

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小上がりのメリット|暮らしが変わる5つの理由

小上がりは、ただの畳スペースではありません。
収納、デザイン性、機能性など、暮らしをグッと快適にしてくれる「小さな変化」でありながら、大きなメリットが詰まった空間です。
ここでは、実際に設けることで得られる5つの主なメリットを紹介し、それぞれの使い方や効果を具体的に解説していきます。

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収納スペースが増えるって本当?

小上がりの代表的なメリットのひとつが、段差を活かした収納スペースの確保です。
床下を引き出し収納や天板開閉式にすることで、布団や季節の家電、子どものおもちゃなど、日常的には使わないけれど、しまう場所に困る物をスマートに片付けられます。

収納が足りないと感じている家庭にとって、小上がりは省スペースで収納力をアップできる方法。特に「狭く感じさせない収納」を求める方にはぴったりです。

また、収納スペースを活かすことで、リビングやダイニングがすっきり片付き、インテリア全体の印象もアップ
特に戸建て住宅やマンションで収納が限られている場合には、こうした「隠せる収納」はかなり有効です。

  • 床下を有効活用した引き出しタイプが人気

  • 天板を開けて大物を入れられるボックスタイプもある

  • 収納しながらくつろぎスペースとしても使える

  • おしゃれに見える設計で、収納「っぽさ」が出ない

  • 家族の生活動線を邪魔しない配置が可能

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腰かけやすくて動線が便利になる理由

小上がりは一段高い構造のため、腰掛けるのにちょうどいい高さ。特に30〜40cm程度の段差は、ベンチ代わりとして使いやすく、「ちょっと休憩」したいときの居場所としても重宝します。

リビングの一角やキッチン付近に設ければ、家事の合間に座ってお茶を飲んだり、子どもと一緒に遊んだりと、**暮らしの中で「自然と使いたくなる場所」**になります。

また、段差によって空間が緩やかに分かれるため、視覚的にも動線が整理されて、部屋全体がスッキリと見える効果も◎
仕切りがないのに役割が違う、そんなさりげないゾーニングができるのも、小上がりの大きな特徴です。

家具のように「使う人が移動する」のではなく、空間自体が暮らしに寄り添う小上がりは、家族それぞれが自由に使えるフレキシブルな場所です。

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空間にメリハリができるデザイン効果

同じ部屋の中でも、高さが違うだけで「視覚的なメリハリ」がつきます。小上がりは、そんなインテリア効果を生む便利なアイテム

特に、リビングとダイニングがつながった間取りでは、段差があるだけで空間の印象が大きく変化
おしゃれに見えるだけでなく、来客時にも「ここに座ってください」と自然に誘導でき、おもてなしの導線としても活躍します。

また、畳の色や素材を工夫すれば、和モダン・北欧風などさまざまなインテリアスタイルにも対応可能。
壁紙や天井、照明と合わせることで、お部屋のアクセントとしても機能します。

小さな変化で空間の印象をぐっと高めたい方、小上がりはデザインにこだわりたい方におすすめの選択肢です。

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掘りごたつにもできる?くつろぎの提案

「小上がり+掘りごたつ」は、日本の暮らしを快適にする最強コンビとも言えます。
段差があるからこそ、床を掘り込んでこたつを設けることが可能。畳の上に座って足を入れれば、寒い季節でも心地よい空間が実現します。

掘りごたつは、リラックスできるだけでなく、腰や足の負担も少なく高齢の方にも安心
また、オフシーズンにはテーブルを外して床下収納として活用することもできるため、無駄がありません。

施工時には専用の設備が必要ですが、後からでもユニットタイプで対応可能な商品も登場しています。

  • 足を下ろして座れるのでくつろぎやすい

  • 家族団らんや来客時の座卓として便利

  • 収納付き掘りごたつでスペースの無駄なし

  • 畳と合わせて「和」のインテリアが引き立つ

  • 施工済み住宅でも後付け対応可能な場合あり

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多目的スペースとして活用できる幅広さ

小上がりは、単なる和の演出ではなく、家族のライフスタイルに合わせて使える多目的スペース
日中は子どもの遊び場、夜は来客用の寝室、在宅勤務時にはテレワークスペースとしてなど、時間帯や用途に応じて変化する空間として注目されています。

また、段差で区切られているからこそ「物を置いておける場所」としての役割もあり、日常の中で自然と使うシーンが増えていくのが特徴。
布団を敷いてお昼寝したり、書類を広げて作業したりと、まさに「家の中のフリースペース」と言えるでしょう。

ロールスクリーンやパーテーションを使えば簡易的な個室化も可能なので、急な来客時やプライバシーを重視したいときにも便利です。
小上がりは、家族の数だけ使い方がある、そんな自由で柔軟なスペースです。

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小上がりのデメリットとは?後悔しないために

便利でおしゃれなイメージが強い小上がりですが、導入には注意点もあります。
特に段差やスペースの取り方など、実際に暮らし始めてから「失敗した…」と感じやすい部分が存在するのも事実。
この章では、小上がりを設ける際に気をつけたいデメリットや後悔ポイントを詳しく解説し、対策方法もあわせて紹介していきます。

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段差が危険?子どもや高齢者との相性

小上がりの段差はメリットである反面、年齢や体力に応じてデメリットにもなり得ます
特に、ヨチヨチ歩きの小さな子どもや足腰に不安のある高齢者にとっては、つまずきや転倒のリスクがあるため注意が必要です。

たとえば、夜中にトイレへ行く際に小上がりから足を踏み外してしまうケースもあります。
そのため、段差の高さは30cm前後を目安にし、角を丸く仕上げるといった安全対策が重要になります。

また、将来のバリアフリー化を考えている方は、取り外し可能なユニットタイプや段差を緩やかにする設計も選択肢に含めましょう。
安全面を考えた設計は、家族全員の安心に直結します。

  • 小さい子どもが落ちないように柵やガードを設置

  • 高齢者のために手すりや踏み台の導入

  • 寝室にする場合は特に段差の位置に注意

  • 怪我を防ぐため、滑りにくい素材や角の加工を施す

  • バリアフリー設計を意識することで将来の安心感UP

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掃除が面倒になる?ロボット掃除機対応は?

小上がりの段差は、掃除の手間が増える要因になることもあります。
フラットなフローリングとは異なり、ロボット掃除機が登れない、または降りられないという問題が発生しやすいです。

その結果、手動で掃除機をかける必要があり、日常の家事に少し負担を感じることもあるでしょう。
特に、段差の縁や畳の隙間などはほこりやゴミが溜まりやすい部分。このような構造的な「掃除のしにくさ」は見落とされがちです。

対策としては、段差にスロープをつける、または掃除しやすいユニット畳を採用するなどの方法があります。
段差が高い場合は、掃除機のノズルが届くような工夫をすることも大切です。

小上がりを快適に維持するには、「掃除のしやすさ」も設計段階で考慮すべき重要なポイントです。

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圧迫感やリビングが狭く感じる原因とは

小上がりは段差があるため、うまく設計しないと圧迫感を感じやすくなります
特に狭いリビングに無理に取り入れると、空間が区切られてしまい「狭くなった」と感じることも少なくありません

また、天井との距離が近くなるため、**座ったときの「圧迫感」や「閉塞感」**を感じやすくなり、
せっかくのくつろぎ空間が逆に落ち着かない場所になってしまう可能性もあります。

この問題を解決するには、天井を高くとる、開放感のある窓や照明を使う、壁の色を明るくするなどの工夫が有効です。
また、小上がりの広さは畳2~4.5畳程度がちょうどよく、リビング全体のバランスを損なわない範囲で検討するとよいでしょう。

空間のメリハリは大切ですが、暮らしやすさとのバランスをしっかり考えることが成功のコツです。

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将来のバリアフリー化に影響する?

今は便利に感じている段差でも、将来的にバリアフリー化が必要になったときに障害となる可能性があります。
特に、家族に高齢者が増えたり、介護が必要になったりした場合には、小上がりの段差がネックになってしまうこともあります。

固定式で作った小上がりは解体・再工事が必要になることもあり、費用や工期の負担が大きくなる場合も。
このような将来の変化に備えて、あらかじめ取り外し可能なユニットタイプを選ぶ、段差の高さを抑えるなどの工夫が必要です。

また、設計段階で小上がりを避けられる場所や間取りを選んでおくことも対策のひとつ。
あるいは、将来的にリフォームしやすいよう、構造材や配線の配置を工夫することも、リフォーム会社との打ち合わせで検討すべき内容です。

「今」だけでなく、「将来」も見据えた設計が、後悔しない家づくりの第一歩になります。

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小上がりの施工事例2選|実例で見るおしゃれな活用法

実際の施工事例は、小上がりを住まいに取り入れる際の最良の参考資料になります。
ここでは、宮城県で人気のハウスメーカー「アイフルホーム」の実例をもとに、リアルな暮らしの中での使い方を紹介します。
それぞれのお宅で、段差のある畳スペースがどのように活用され、どんなメリットをもたらしているのかをチェックして、あなたの住宅計画に活かせるヒントを見つけてください!

小上がり とは

事例1:掘りごたつと収納を備えたモダン小上がり(O様邸)

黒とシルバーの外観が印象的なO様邸では、内装にも統一感のあるモダンなデザインが施されています。
その中心となるのが、リビングの一角に設けられた小上がりのタタミコーナーです。
このスペースには、冬でも快適に過ごせる掘りごたつが設置されており、家族団らんや来客時のくつろぎスペースとして大活躍しています。

段差のある構造を活かして、床下は収納スペースとしても利用。布団や座布団などを収納しつつ、生活感を感じさせない設計が魅力です。
また、半透明の引き戸を採用することで、空間を区切りながらも圧迫感が出ないよう工夫されており、おしゃれさと機能性が絶妙にバランスしています。

リビングに畳を取り入れたいけれど、和室を丸ごと作るのは難しいという方には、小上がりのような部分的な和空間の導入が特におすすめ。
段差があることで、家具のように設けられる和のアクセントになり、全体のインテリアにもまとまりが出ています。

小上がり とは

事例2:テレワークにも対応したマルチ機能の小上がり(S様邸)

「広いリビングと吹き抜けのある家」を目指したS様邸では、開放感あふれる空間づくりが追求されています。
その中で、目を引くのがリビングに隣接して設けられた小上がりの畳スペース。このスペースは単なる和のアクセントではなく、多目的に使える実用性重視の空間です。

まず、小上がりの段差部分は収納スペースとして設計されており、おむつや日用品など、子育て中の家庭で必要なアイテムをすっきりと片付けられる設計になっています。
さらに、畳の一部にはカウンターを取り付けており、テレワーク時には掘りごたつ風に足を下ろして使えるワークスペースとして活用されています。

必要に応じてロールスクリーンで仕切ることができるため、急な来客時にも対応可能なミニ個室としても使えるのがポイントです。
「和室が欲しいけど1部屋増やすのは難しい…」という悩みに、省スペース&高機能で応える理想的なアイデアですね。

ライフスタイルに応じて変化できる小上がりの柔軟性を、しっかり体現した事例です。

小上がり とは

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まとめ|小上がりを失敗しないための選び方

小上がりは、限られたスペースの中に和のテイストを取り入れつつ、収納やくつろぎ空間としての機能も兼ね備えた魅力的な間取りの一つです。
特にリビングの一角に設けることで、視覚的なメリハリを生み出しながら、子育てや来客対応、ワークスペースなど、家族のライフスタイルに応じた多彩な活用が可能になります。

一方で、段差による安全面や掃除の手間、将来的なバリアフリーへの配慮といったデメリットもあるため、導入前にはしっかりとした計画と設計が必要です
今回ご紹介した実際の施工事例を参考にしながら、自分たちの住まいや暮らし方に合った「ちょうどいい小上がり」の形を見つけてみてください。

「和室がほしいけれど、独立した部屋は難しい」と感じている方や、「空間をもっと有効活用したい」と考えている方には、小上がりはまさにぴったりな選択肢です。
後悔のない設置を目指すためにも、専門の施工会社への相談や事例の比較を通じて、自分らしい住まいの形をぜひ実現していきましょう。

コラム監修者情報 木場昌也

コラム監修者情報

木場昌也

二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟

入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。

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