家を買う人の平均年齢は?適した購入タイミングや注意点も解説

家を買う人の平均年齢は?適した購入タイミングや注意点も解説

この記事では、家を買う人の平均年齢が何歳なのかについて解説していきます。

家を買うタイミングは人それぞれですが、住宅ローンを組むのであれば適切な購入タイミングを把握しておく必要があります。

この記事では、家を買う人の平均年齢だけではなく、購入を検討するタイミングや家を買うときの注意点も解説します。年齢別での返済シミュレーションもあるので、家を買う人の平均年齢が気になる人はぜひ最後までお読みください。

【この記事でわかること】

● 家を買う人の平均年齢

● 年齢別返済シミュレーション

● 年齢を考慮して家を買うときの注意点

家を買う人の平均年齢は42.8歳

住宅金融支援機構によると、2022年度に家を買った人の平均年齢は42.8歳となり、最も多い年齢層は全体の34.2%となる30代です。

また、2021年度は41.5歳が平均であり、2017年度から上昇傾向にあります。このことから、家を買うタイミングは遅くなりつつあるといえます。

※参考:2022年度 フラット35利用者調査|住宅金融支援機構

家を買うのに適したタイミング3選

家を買う際に住宅ローンを組む人がほとんどですが、住宅ローンは融資がスタートする年齢によって返済計画が大きく変わる場合もあります。

そのため、場合によっては返済が困難になってしまうこともあるため、注意が必要です。

  • 完済年齢から逆算した年齢のタイミング
  • 一定の年収に到達したタイミング
  • 子供が生まれたタイミング

ここでは、家を買うのに適したタイミングとして、代表的な3つを紹介します。

完済年齢から逆算した年齢のタイミング

金融機関は住宅ローンの完済年齢に上限を設けており、80歳を上限にしている金融機関が大半です。

80歳を上限にしている金融機関から、返済の最長期間である35年で住宅ローンを借りるためには、45歳までに融資をスタートする必要があります。

このように、借入期間を長くすることで月々の返済額を減らせることから、余裕のある返済計画を組むのであれば45歳までに住宅ローンを組む必要があるといえます。

一定の年収に到達したタイミング

年収が一定の金額に到達したタイミングでも、家を買うことを検討してみてください。

国土交通省によると、注文住宅を建てた人の平均年収は731万円となりました。

また、最も割合の多い年収層は600〜799万円であることから、この年収層に到達した段階で家づくりを検討することは、1つの判断基準といえます。

※参考:令和4年度住宅市場動向調査報告書|国土交通省

子供が生まれたタイミング

子供が生まれたタイミングで、家を買うことを検討するのもおすすめです。

子供が生まれるとオムツやおもちゃを置くスペースが必要となり、部屋が狭くなることは少なくありません。また、小学生や中学生になったタイミングで家を買うことを検討した場合、子供を転校させなければならない場合があります。

このような理由で、子供が生まれる前や生まれた直後に家の購入を検討する人が多いため、おすすめのタイミングといえます。

【年齢別】家を買うときの返済シミュレーション

住宅ローンの融資を受けるタイミングによって返済計画は変わってしまうことから、どのタイミングで家の購入を検討すべきかは慎重に判断する必要があります。

ここでは以下の条件で住宅ローンを組んだ際に、20代〜40代で買う場合をシミュレーションします。

【条件】

● 借入額:3,000万円

● 借入期間:最大

● 金利:1%

● 返済方法:元利均等

● 返済タイプ:全期間固定

● 完済年齢上限:80歳

  • 20代で買う場合
  • 30代で買う場合
  • 40代で買う場合

それぞれ見ていきましょう。

※参考:借入希望金額から返済額を計算:【フラット35】|住宅金融支援機構

20代で買う場合

20代で家を買う場合のシミュレーションは、次のようになります。

年齢 完済時の年齢 月々の返済額 総返済額
20歳 55歳 84,685円 3,556万7,804円
23歳 58歳
26歳 61歳
29歳 64歳

20代で住宅ローンを組む場合、どのタイミングであっても返済期間を最大まで活用できます。

そのため、住宅ローンの返済計画という意味では焦る必要はなく、29歳で住宅ローンを組んだとしても定年までに返済することが可能です。

ただし、20代は年収が不安定な時期であり、転勤や転職といったライフステージの変化が起きやすいといえます。そのため、住宅ローンを組み家を建てるメリットが明確になっているかどうかが重要となります。

30代で買う場合

30代で家を買う場合のシミュレーションは、次のようになります。

年齢 完済時の年齢 月々の返済額 総返済額
30歳 65歳 84,685円 3,556万7,804円
33歳 68歳
36歳 71歳
39歳 74歳

30代になるとある程度のポストに就くことから、転勤の可能性が低くなる時期です。

また、前述した住宅金融支援機構のデータによると、家を買う人が最も多い年齢層が30代であり、必然的に住宅ローンの利用者も多くなります。

ただし、30代で住宅ローンを組むと、定年退職以降も残債があるリスクを抱えることになるため、注意が必要です。そのため、30代の場合は繰り上げ返済や退職金による一括返済を考慮すべきといえます。

40代で買う場合

40代で家を買う場合のシミュレーションは、次のようになります。

年齢 完済時の年齢 月々の返済額 総返済額
40歳 75歳 84,685円 35,567,804円
42歳 77歳
44歳 79歳
45歳 80歳 86,766円 35,400,645円
46歳 80歳 88,975円 35,233,916円
47歳 80歳 91,322円 35,067,781円
48歳 80歳 93,823円 34,902,081円
49歳 80歳 96,491円 34,736,908円

40代の場合は45歳までに借入しなければ強制的に借入期間が短くなるリスクがあるため、返済計画は他の年齢層よりも慎重に立てるのがおすすめです。

特に65歳以降の返済は、年収が下がった上に年金受給開始後まで継続するため、老後の生活を圧迫するリスクがあります。そのため、生活が苦しい老後にならないためにも、住宅ローンの借入額や返済のタイミングを熟考する必要があります。

ただし、返済期間が短くなるとその分総借入額も減ることから、繰り上げ返済などを駆使しながら早い段階で完済する計画も可能です。

さらに、年収も他の年齢層よりも高くなる傾向にあることから、年収と貯蓄、退職金額を踏まえた上で検討することをおすすめします。

年齢を考慮して家を買うときの注意点

どの年齢で家を買う場合であっても注意点があり、知らずに購入して後悔するオーナーは少なくありません。

  • 資金計画に余裕をもたせる
  • 暮らしのイメージに合った土地を探す
  • 優先順位を付けて間取りを決める
  • ライフスタイルの変化を考慮する

そのような失敗をしないためにも、上記の注意点を押さえておく必要があります。

資金計画に余裕をもたせる

ファイナンシャルプランナーに依頼しライフプランを作成してもらうなど、人生にかかる支出を把握した上で資金計画を立てることで、余裕をもった返済が可能となります。

これはどの世代であっても共通する有効的な方法です。家を買う際にはまず納得のいく資金計画を立てることを優先すべきだといえます。

暮らしのイメージに合った土地を探す

将来のことを考えて、理想の暮らしのイメージに合った土地を探しましょう。

20代の場合は健康であっても、40代以降になると体力が低下する人は少なくありません。高低差のある街を選んだり生活動線の悪い間取りの家を買ったりすると、年齢を重ねたタイミングで生活しにくくなるおそれがあります。

一方、20代で住宅ローンを組むことは完済年齢が早くなるメリットがありますが、年収が不安定な時期に融資を受けることになるため、経済的に生活が苦しくなるリスクもあります。

このように、家を買う際には現状の生活レベルと将来の安全性を同時に検討する必要があるといえます。

優先順位を付けて間取りを決める

念願のマイホームを購入するのであれば要望を詰め込んだ家を選びたいものですが、全ての要望を満たせる家を見つけることは難しいといえます。

また、要望を100%満たす家を見つけるまで探す方法もありますが、その場合は何年経っても家を買えないリスクがあります。このような状況に陥ってしまうと、建材価格の高騰によって資金計画が圧迫されるリスクなどに注意が必要です。

そのため、こうした失敗をしないためにも要望に優先順位を付け、上位の要望が満たせる家から検討することをおすすめします。

ライフスタイルの変化を考慮する

転勤や転職、子供の進学や独立など、人生にはライフスタイルが変化するタイミングが何度もあります。このような変化に対応できる家でなければ、生涯にわたって快適に暮らすことは難しいでしょう。

そのため、ライフスタイルが変化した際に、バリアフリーの導入やリフォーム、売却などの柔軟な対応ができる家を検討することが重要です。

年齢を考慮して家を買う人によくある質問

ここでは、年齢を考慮して家を買う人によくある質問に回答していきます。

  • 家を買ってはいけない年齢はある?
  • 家を買うのは若いほうがいい?
  • 35歳で家を買うときに頭金なしでも問題ない?

疑問の解消にお役立てください。

家を買ってはいけない年齢はある?

家づくりにおいて、確実に失敗する年齢はありません。しかし、年収が安定していない20代の場合は返済が困難になるリスクが高いため、注意が必要です。

また、45歳以降で住宅ローンを組む場合は定年退職以降も支払いが残るリスクが高く、住宅ローン審査も厳しくなる場合があるため、適切な返済計画を立てることが重要です。

家を買うのは若いほうがいい?

年収が安定しているのであれば、なるべく早い段階で住宅ローンを組み家を買うのが良いとされています。

なぜなら、早い段階で住宅ローンが完済され資金面の不安が老後に続くことがないからです。年収と年齢のバランスを見越した上で住宅ローンの借入を検討することが重要です。

35歳で家を買うときに頭金なしでも問題ない?

頭金なしで住宅ローンを組むことも多く、返済計画が成立するのであれば問題ありません。

ただし、頭金を用意することで住宅ローンの元金が多くなり月々の返済額が抑えられるので、資金に余裕があるのであれば、頭金の準備を検討することをおすすめします。

家を買うタイミングは年齢やライフイベントから決めよう

一般的に、30代で家を買う人が多いといえますが、ベストタイミングがいつかは人によって異なります。年齢だけではなくライフプランやライフイベントも考慮して、適切なタイミングでマイホームを購入しましょう。

アイフルホームではお客様に合った資金計画を提案しています。モデルルームの見学や家づくりに関する相談を承っているので、住宅ローンの借入で失敗したくない方や家づくりでお悩みの方はアイフルホームにお問い合わせください。

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※金利や制度は2023年10月時点のものです。

コラム監修者情報

木場昌也

二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟

入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。

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